授業実践記録(理科)
モーターのしくみはどのようになっているのか
1.はじめに
第2学年エネルギーの学習で,1章では電流の性質を,2章では電流の正体を学習することとなっている。
3章では磁石のはたらきや磁界について学び,いよいよモーターのしくみについて学習するところである。これまでの学習を活かし,電流が磁界から受ける力の規則性を見いださせ,モーターの回るしくみを理解させることをねらいとしている。
そのため,モーターの中身を予想してから分解させ,教科書の実験を行い,しくみを説明した後,簡単なモーターやスピーカーをつくったり,モノレールなどの日常につなげる授業が展開される。しかし,モーターのしくみは複雑なため,生徒は理解しづらいものである。さらにモノレールもまだまだ身近ではない(北海道は平成27年9月現在ではまだ新幹線も来ていない)乗り物である。そこで,実験や説明をした後に,電気と磁石で動くおもちゃをつくって授業で紹介した。
2.準備
0.4mmぐらいのエナメル線を | 4m(50回巻きの物ができます) |
3m(30回巻きの物ができます) |
ガラス棒・18mm試験管・紙やすり・アルミ箔
アクリル板(下敷きでも板でも,段ボールでもOK)
磁石(できるだけ強い磁石 ここではウルトラマグ)・ストロー(5cmほど)
木ネジ(3~5cmぐらい)・はさみ・導線(2本)・電源装置
3.つくりかた
- ①エナメル線 4mの両端50cmぐらいを紙やすりで,エナメルをはがす。はがした部分をガラス棒に巻き付ける。
- ②写真をプリントした紙を筒状にして18mm試験管に巻き,その上から,エナメルを残した部分を巻き付ける。
(30~50回巻き,写真左が50回巻き,右が30回巻き)
※写真はキャラクターでもいいが,担任だとおもしろさが倍になります^^ - ③アクリル板にアルミ箔を貼り付ける。間を2cmぐらい空ける(磁石に触れない程度)。
- ④磁石に木ネジをつけて,ストローをかぶせる。
(ストローは上に切れ込みを入れて,開いた状態にする。) - ⑤エナメル線を装備した紙の筒を,ストローにかぶせる。
(紙の筒の下にも切れ込みを入れて,開いた状態にする。) - ⑥電源装置とアルミ箔を,導線でつなげる。
- ⑦電源装置の電圧を3Vにする。
- ⑧するとビデオのように動きます^^
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4.まとめ
電圧を大きくするとさらに激しく動くのかと思いきや,大きく1回ジャンプしてストローから外れてしまいました。
楽しい動きは50回巻きだと3V,30回巻きだと5Vが一番でした。
電化製品のなかで,電気の力で動くしくみに興味をもち,少しでも理解してくれたらと思います。
*このおもちゃは,2015年1月10日(土),11日(日)にサイパル旭川市科学館で行われた,「科学探検ひろば」で紹介されたものをもとに作成しました。
【円筒用紙型1】 | 【円筒用紙型2】 |