量の測定の仕方には,測ろうとするものを直接ものさしやはかりなどの計器を使って測定する方法があります。これを直接測定といいます。
これに対して,長方形の面積を求めたいときに,その縦と横の長さを測って,それをもとに計算して面積を求めますが,測定しようとする量でないほかの量を測定して,もとの量を測定する場合があります。これを間接測定といいます。
直接測定と間接測定の区別は何を基準にするかによってきまります。例えば,重さに関してならば,ばねばかりで重さを測定する場合,ばねの伸び(長さ)を重さに置き換えているので,間接測定ということになります。しかし,計器で直接重さを測っているという意味では直接測定です。
小学校では,量を測るのに計器を使ってその目盛りで測る場合を直接測定,測った結果を利用して量を求める場合を間接測定とするのがよいでしょう。
・比例関係を利用した測定
ばねばかりは,ばねの伸びが重さに比例していることを利用してつくられています。また,時間は直接測ることはできませんが,等速運動や等周期運動を利用して,長さや角の測定に置き換えて測定しています。このように,量と量の比例関係を利用していろいろな測定をすることは,日常生活で大切なアイデアとなります。これも間接測定といったり,測定の工夫といったりしていますが,教科書では,測りかたの工夫として取り上げています。