比例

伴って変わる2つの量の変わり方を調べるには,対応と変化の2つの見方をすることが大切です。
比例の意味を理解させるときも,対応と変化の2つを考えさせています。

このように,比例の考察には,表を縦に見たり,横に見たりすることが大切です。
比例を表す式の指導にあたっては,具体的な数量の関係をことばの式で表し,まとめます。

例えば,(水の深さ)=(1分あたり2cm)×(時間)から,
(水の深さ)=2×(時間)

となります。このとき,(水の深さ)÷(時間)の商がきまった数になることに注意させ,比例の式を導きます。また,きまった数を比例定数といいます。

比例することがわかっている2量の関係について,その一方を1にしたときに他方がその何倍になっているかを考える方法を,帰一法といいます。例えば,3個200円のりんご4個ではいくらかという問題では,りんご1個あたりの値段を考えて,4個の値段を求めるには200/3×4とします。

つまり,3個を1個にしたときの値段を計算し,その4倍を考えるのです。この考えは,比例定数をみつけたことになります。
帰一法は,比例関係が明らかな場合に限って使える方法です。乱用はかえって混乱を起こすので注意する必要があります。