順にもどす思考法というのは,ある数量の関係を図式化や式化したときに,結果がわかっていて元の数量を求める場合の考え方です。
上のような問題場面で,この数量の関係を図で表してみると,次のようになります。
結果は940円ということがわかっていて,ノート1冊分の値段を求めるために,順にもどす思考法を使って考えると,次のようになります。
本学年では式を表すことはしませんが,中学校で習うxを使った式では,先の問題では「ノート1冊の値段をxとすると,x×6+100=940 と表せます。このxを求める場合も「940-100」「840÷6」というように順にもどしてxの値を求めることができます。
順にもどす思考法は「状態を反対向きに考えて新しいものを導き出す」という文章題の一つの思考法で,逆思考とは異なります。
児童には,問題文の数量の関係を順に図に整理することから考えさせ,順にもどす手順を見つけさせることが大切です。