上の2つの問題は,場面としてはどちらも同じように,ある数量が増したという増加の場面です。
最初の問題は「8台に3台増えて11台」と問題文通りに考えていけば解決できます。このように場面通りに解決する場合を順思考といいます。
2番目の問題は,「8個から何個か増えて25個になった。つまり,25個と8個の違いが増えた花の数」というように考えて,場面は増加であるのに,25-8=17 という減法で解決します。このように,実際に答えを求める際の演算が,問題の表現とは逆になる場合を逆思考といいます。
逆思考で問題を解決する場合は,図などを手助けとして使うのが普通です。特に線分図(テープ図)が有効に働きます。
上の問題の場合は,次のようなテープ図をかかせることにより,問題の場面を順思考的に捉えられることになります。
つまり,逆思考で問題を解くということは,問題の中の数量関係を,テープ図や線分図などを用いて,順思考で考えられるように構成しなおし解決するということです。