およその数のことを概数といいます。
概数は,日常生活の中で「およそ3000人」「約50000円」「だいたい20%」などの表現で使われます。細かな数値そのものが必要でなく,大まかに数の大きさが捉えられればよいとするときに使われます。
また,人口や国の予算などの大きな数で,正確に数値を表してもあまり意味がない場合にも概数で表すことがあります
教科書では「野球の試合の入場者数」をその例として取り上げています。
ここでは,同じ野球の試合の入場者数でも,その報道の違いによって,概数で表すことのよさを考えさせるようにしています。
この他にも,概数は概算でも使われます。これは,桁数の多い数の計算や複雑な計算をするとき,概数を使って結果の近似値を求める場合です。複雑な計算などは計算機やコンピュータを使いますが,大きな誤りを防ぐために概数を用いて結果を見通しておく態度が必要となります。
概数の表し方には「ある位までの概数」と「上からn桁の概数」がありますが,意味の違いに十分気をつけさせることが大切です。