わり算は,□×a=b,a×□=bの□にあてはまる数を求める計算として意味づけ,その具体的な場面として,等分除と包含除について指導しています。
さらに,この学年では,わり算の意味を拡張し,「倍」の使われる場面でも,わり算を用いることができるようにすることが大切です。
上の問題では,「何倍」を求めるときにも,わり算を用いています。
指導では,「何倍」を「いくつ分」に置きかえさせ,3×□=21→21÷3=□ 21÷3=7 で7つ分であるから7倍と捉えさせるようにします。
これは,比の第1用法に発展するもので,倍(割合)を求める場合にあたります。
この問題では,何倍かしたときの「もとにする数」を求める場合にも,わり算を用いています。指導では,「何cmかの9倍が54cmである」ことを理解させ,□×9=54→54÷9=□として求めさせます。
これは,比の第3用法に発展するもので,もとにする数を求める場合にあたります。
なお,この倍とわり算の関係は,第4学年以降の学習で,割合が小数や分数で表される場合にいかされることになるので,割合が整数の段階で十分に理解させておくことが大切です。