主に文章題で,問題の中に3つの要素が与えられていて,解決するための四則計算が2回にわたる問題を,3要素2段階の問題といいます。例えば,次のような問題です。
この問題には,
・1さらに5こずついちごをのせる。
・いちごは30こある。
・おさらは4まいのこった。
という3つの要素が与えられています。
この問題の解決にあたっては,普通,
1. まず,いちごをのせたおさらの数を求める。
30÷5=6(まい)
2. 次に,全部のおさらの数を求める。
6+4=10(まい)
という2段階を分解式で表します。
また,計算式を,次のように総合式で表しても,3要素2段階の問題に変わりはありません。
30÷5+4=10(まい)
なお,第3学年では,分解式で問題を解決できればそれでよくて,無理に総合式に表して解決させるようにする必要はありません。それは,次のような理由からです。
●分解式で指導のねらいが十分達成できること
●分解式は,問題の文脈に即して思考を繰り返せばよいので,児童に抵抗が小さいこと
●分解式で解決できれば,総合式に表す意欲が湧かないこと
上の例は,わり算とたし算が組み合わされた場合ですが,いろいろな演算の組み合わせが考えられます。いずれにしても,3つの要素とそれらの関係を明確にとらえ,適切に演算を決定できるようにすることが大切です。