本校は,平成22年度よりGSコースが理数科に改編された。2年次に2単位課題研究があり,数学,物理,化学,生物,地学の中から,9班に分かれて研究を行う。その中の数学分野を担当することになり,5名の生徒とともに,試行錯誤の課題研究を行った。
生徒の希望により,整数論の「素数の分布」について研究することが決まった。1年間の実践記録を紹介したい。
「実験数学」 とは,数学において多くの実験により新しい知見を得る研究方法である。( 山本芳彦著 「実験数学入門」)
教育における「実験」は,的確な実例を通して理解を深め,知識を定着させることを目的としている。与えられた課題に対して,実感をもって理解するために,定められた手順で「実験」することが多い。これに対し,「実験数学」は,実例から未知の現象を見つけ定式化し,新しい数学をつくるのが目的である。
「実験数学」では,自ら考えることが求められている。明確な問題意識のもとで,ある期待感をもって,これから起こるであろうことを予測し,必要な実験をする。数学的な論理思考のもとで行う。予測を検証し,証明を試みる。問題もそれを解く数学も自ら作り出す。これが実験数学である。
4~6月(9時間) | オリジナル整数プリントの解説 |
7月(2時間) | 地域アドバイザーから研究テーマの設定の方法を学ぶ |
8月(4時間) | 地域アドバイザーから実験数学についての講義を受ける |
9月(6時間) | テーマ「素数定理よりも精度の高い素数の求め方」の研究 |
10月(6時間) | 11月7日の中間発表に向けて,資料作り |
11月7日 | 中間発表 |
11月(2時間) | 中間発表を受けて,研究を深める |
12月(4時間) | 1月30日のクラス発表に向けて,資料作り |
1月(2時間) | 1月30日のクラス発表に向けて,資料作り |
1月30日 | クラス発表 |
2月7日 | SSH発表会 |
* 詳細はPDFファイルをご覧ください。 (PDF:986KB)