小数は,単位に満たないはしたの量を,単位の1/10を新単位として測り,さらに新単位で測ってもはしたが生じれば,新単位の1/10,つまりもとの単位の1/100の単位を考える……というように,次々に1/10にして,新しい下位単位を設定して,はしたを表示したものです。
こうした小数の意味は,1/10の位(小数第1位)までについては第3学年で学習し,第4 学年ではこれらの既習事項を前提に,1/100の位(小数第2位),1/1000の位(小数第3位)の表し方を学習することになっています。そして同時に,次のような1と0.1,0.01,0.001の単位間の関係などを調べ,小数の仕組みを明らかにしていきます。
また,小数の場合も整数と同様に次のような仕組みをもっていることをおさえておきます。
(1)9.368 は9と0.3と0.06と0.008とを合わせた数
(2)9.368は1 を9個,0.1を3 個,0.01を6個,0.001を8個合わせた数
(1)は,各位のもつ数の大きさを合わせたもので,加法的構成といわれます。(2)は各位ごとに単位とその個数を示したものです。
また,下のような問題は,ある位の単位の何倍に当たるかを表すことになり,このような見方を数の相対的な大きさといいます。加法的構成に対して,乗法的構成ともいえます。
このような見方を養っておくことは,小数の乗除の計算の仕方を考える上でも有効になってきます。例えば,2.3×6 の計算は,0.1が(23×6)個で13.8のように考えます。