1.はじめに
平戸市は,本土最西端に位置し,周囲を海に囲まれるなどの豊かな自然を生かした水産業の町,長崎出島より前に海外との貿易を行ってきた歴史とロマンの町としての観光として発展してきた。
本校は,四世代・三世代家族もいて保護者作成の竹馬などで遊んでる児童もいるが,他地区からの転入や核家族で昔からの遊びをしたことがない児童も増えてきている。
2.単元のねらい
お正月遊びを地域の人々に教わったり,友達と遊んだりして,寒い冬の季節を体感し,元気いっぱいに生活できる。
3.目標
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友達に遊び方と遊び方のコツを教え合う。
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自分の知らなかった昔からの楽しい遊びがあることに気づく。 |
4.活動内容(時数……生活科・図工・学級活動で計上)
I |
冬休み前後に昔からの遊びを体験する。
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学校にある市販品を使って昔遊びに関心を持つ。
だるまおとし |
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けん玉 |
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お手玉 |
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凧揚げ |
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はねつき |
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○ |
冬休みに体験した伝承遊びを紹介する。
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○ |
平戸小学校PTA伝統行事「平戸カルタ」の練習に親しむ。
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五十音の読み札・絵札は当時の児童・保護者が作成。ルールも独自のものである。
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※ |
休日に実施のため,自由参加であるが,多くの児童が毎年参加している。学年ごとにトーナメント方式で対戦する。また,親子でチームを作ってのファミリー戦もある。 |
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II |
身近にある材料を使って昔からある遊び道具を作る。
1) |
通信で材料集めを呼びかける。
けん玉 |
・・・ |
ペットボトル |
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ラップの芯 |
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ヨーグルトのカップ |
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アルミホイル |
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凧糸(平ゴム) |
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※ |
保護者からのアイデア |
・・・・ |
けん玉に卵パックを使ってみては。 |
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2) |
作成する。
1)のように参考として作品と材料を紹介する。作り方・組み合わせなどは児童に考えさせる。
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けん玉
▲ |
思い思いの材料を使って単独素材を組み合わせたり,異素材を組み合わせたり。 |
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メンコ
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おはじき
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すごろく
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ヨーヨー
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だるまおとし
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けん玉
▲ |
ペットボトルを組み合わせて。 ペットボトルのふたの玉 |
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▲ |
卵パックに割り箸の持ち手つき。 10カ所に玉が入り誰でも楽しめる。 |
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III |
保護者を招待して遊ぶ。(授業参観)
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装飾がうまくできなかった児童もいたが,喜んで活動していた。
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メンコの遊び方を知らない児童も保護者にコツを教えてもらって楽しんで活動できた。
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保護者から
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子どもに戻った気分で楽しかった。
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家庭でもすぐにメンコを作成し,「家族メンコ大会」で盛り上がった。
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IV |
授業を終えて
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秋に集めた木の実で作った独楽をヒントにペットボトルのふた・牛乳パックの独楽を作り出したり,予想していなかった遊び道具(だるま落とし・ヨーヨー)を児童が作り出したことは大きな成果である。
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保護者からのアイデアもいただき,さらに児童が工夫することができた。
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昔の名人技を教えていただこうと施設のお年寄りとの関わりを考えたが,施設との話し合いの結果,風邪引きなどお年寄りの健康面を配慮し見送った。そこで,保護者との関わりにした。学校職員との関わりを考えて実施した学級もある。(例:輪回し名人の○○先生)
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地域の方との関わりをもっと多くしていきたい。
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