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操作活動を大事にして「確かな学力」の育成を | ||
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1.はじめに 「確かな学力」育成のために基礎・基本の力と自ら学び,考える力をバランスよく育成することが必要なのではないだろうか。そこで,単元における基礎・基本の知識・技能と自ら学び,自ら考える力とは何かということに焦点をあてて,単元を組み立ててみた。 2.単元名 「変わり方のきまり」 3.単元の目標 簡単な式で表されている関係について,二つの数量の対応や変わり方に着目するなど,数量の関係の見方や調べ方についての理解を深める。4.単元について ●基礎的・基本的な知識・技能
に関しては,表の書き方を徹底指導する。そのために,定規を使用したり,スペースを充分にとったりして,見やすく,書き込みやすい表を書けるようにしたい。 については,操作活動を通じて,調べたこと・わかったことを,その度に表に書き込ませるよう指導していく。また,変わり方のきまりが見えやすいように,表に数量の変わり方を矢印を使って書きこむという習慣も身に付けさせる。 ・ともに,指導者側が意識をして,細かく指導していくことはもちろんであるが,繰り返しの学習によって,知識・技能を習得させるようにしたい。 ●自ら学び考える力の育成
実際に操作活動をしながら作成した表をもとに,変わり方のきまりをみつけさせる。子どもたちがきまりをみつけられるように,表を縦・横に見るという視点を養っていく。なお,きまりが見つけられなければ,見つけられるまで表をかくこと,答えが出るまで表を書き続けることも指導していく。 きまりがみつかった児童には,別のきまりを探させたり,その課題の数式を考えさせたりする。 子どもたちが考える手助けになるように実際の操作活動を大事にし,その子なりのペースで考えられるようにさせてあげたい。また,考えるための気づきのきっかけとして,小グループでの活動も時間的に無理のない範囲で取り入れていきたい。 5.指導計画(3時間扱い)
6.授業の展開(3/3扱い)
7.授業を終えて 学習課題を児童が正確に捉えることができるのか,また,表を活用してきまりを見つけ出そうとするのかという点が授業前の大きな不安材料であった。しかし,一点目の不安材料は,本時の導入の時点で,児童が発言してくれたことによって,再度説明することが出来たため,課題に対する混乱は,あまりなかった。二点目であるが,1・2時間目をうけての発展的な学習ということで,児童の中にも表を活用することがだいぶ定着してきているようであった。点を書いたシートに書き込んだ児童は,実際に村の数が7この場合も数えようとしていたが,数えるたびに数が変わってしまったり,線を引きそこねたりしており,実際の操作活動に対する不便さ・限界を感じたようであった。また,最初は表からきまりを見つけられない児童も,ヒントカードをもとにして,きまりをみつけることができたようである。事前に児童の反応を想定しておいたきまりも,3つのうち2つはみつけられた。 本単元では,ここの段階まで到達していればよいとされているが,なかにはこちらが想定していなかったきまり(数式)をみつけだす児童もいた。上記の・は,児童が見つけ出した物である。この児童らの考えであるが,単元目標以上のことなので,細かくは取り扱うことはしなかった。 8.おわりに 本単元を学習してみて,3時間のなかの子どもたちの表情は,とても生き生きとしていたように感じる。この単元において,表の中からきまりをみつけるという作業が,子ども達にとっては,クイズやゲームをやっているような感覚だったのかもしれない。また,一見無関係そうに見える,数字のなかにも規則性が隠れているといった点も子どもたちにとっては,不思議に感じたようである。教室のなかには,算数を得意としている子もいれば,そうでない子もいる。この単元を通じて,どの子も自分なりのペースで学習が出来たことがとてもよかったと感じた。単元目標からいえば,表の中からきまりをみつけだせれば,よかったのであるが,算数が得意な子は,さらに発展して数式を作り出すことに没頭していた。また,算数を得意でない子は,表だけでなく,具体物を操作するなどして,根気よく課題に取り組むことが出来ていた。 関数のよさ・便利さという視点からいえば,実際には操作上,不可能と思われることを課題にした方が関数的な考え方のよさに気づくのではないかとも考えたが,単元を終えてみて,決してそうとはいいきれないと感じた。たしかに,子どもたちが見つけたきまりを使って,課題に対する答えを求めることが出来る。しかし,それを数字だけの操作で終わらせてしまうと,納得出来ない子もいるかもしれない。きまりから見つけ出した答えを,操作を通して,確認するという作業があって,そうした子も納得させることができるのだろうと思うし,算数的活動を通じて答えを求める機会を得られるのだと思う。 |
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