2つの整数a,bがあって,
a=b×q(qは整数)
のとき,aはbの倍数,bはaの約数として定義されます。小学校では,一度に両方の概念を与えると混同しやすいので,別々に扱います。
それで,倍数については,下の例のように,具体的な数をあげて定義しています。
また,約数についても,下の例のように定義しています。
2つ以上の整数に共通な倍数をそれらの公倍数といい,公倍数の中で最小のものを最小公倍数(L.C.M.:leastcommon multiple)といいます。また, 2つ以上の整数に共通な約数をそれらの公約数といい,公約数の中で最大のものを最大公約数(G.C.M:greatest commonmeasure)といいます。そして,公倍数は,すべて最小公倍数の倍数になっていて,公約数は,すべて最大公約数の約数になっています。
倍数と約数の関係は,互いに逆の関係になっています。12と3についていえば,12は3の倍数,3は12の約数ということになります。
指導にあたっては,これらの用語を形式的に教えることなく,具体的な場面に即して扱うことが大切です。