整数の類別というのは,観点をきめて整数を重なりなくいくつかの組に分けることをいいます。したがって,ある整数をとったとき,その整数はいずれかの組に含まれるし,また,重なっていくつかの組に含まれることはありません。
偶数・奇数による仲間分けはこの1つの例です。
2でわり切れるかわり切れないかという観点によって,偶数と奇数のどちらかに分かれます。
下の場面は,野球の試合における組分けですが,日常生活でもこのような整数の類別の考えはよく経験することです。
赤組と白組に分かれて野球の試合をします。
カードをひいて,カードの番号で,右のようにして組になります。
11,12のカードをひいた人は,赤組と白組のどちらにはいりますか。
また,2でわり切れるかどうかということは,余りが0か1 かということと同じです。この剰余に着目すると,偶数・奇数以外にも,組分けができます。
整数を3 でわったときの余りを考えると,
ア. 余りが0のもの{0,3,6,9,12,……}
イ. 余りが1のもの{1,4,7,10,13,……}
ウ. 余りが2のもの{2,5,8,11,14,……}
のように3つの組に分けられます。このように整数の集合を,正の整数でわった余り0,1,2,…で類別したときの各組(類)を剰余類といいます。
剰余類という用語は,学習指導の上では用いませんが,身近にあるカレンダーは,7でわった剰余類を示しています。下の例では,火曜日は余りが1であり,水曜日は余りが2の曜日になっています。