内角の和

内角の和というのは,多角形の内側の角の大きさの和のことをいいます。三角形でいえば,どんな三角形でも内角の和は180°に,四角形では360°になるというきまりがあります。
このきまりは,これを単に知識として覚えさせることが目的ではありません。むしろ,内角の和を調べることを通して,筋道立てて考えていけるようにすることが大切です。
三角形の内角の和を調べる方法として,合同な三角形を並べて3つの角の和が一直線上に並ぶかどうかをみる方法があります。

このほか,実際に三角形の角を分度器で測って角の和を求め,いくつかの事例から180°になることを帰納する方法,さらに右の図のように,三角形の角を平行線の性質を用いて移動し,180°になることを導く方法もあります。

四角形や五角形になると,既習の三角形の内角の和をもとにして演繹的に求める方法をとります。

一般に,n角形の内角の和は,180°×(n-2)で求められます。このきまりは中学校で詳しく扱いますので,覚えさせる必要はありません。