分度器は,ものさし以来の新しい計器となります。分度器には通常用いられる半円の分度器の他,全円分度器もあります。
分度器の扱いの中で児童がつまずきやすいのは,目盛りのよみ方です。
上の場合,内側の目盛りを0°の基準からよめば50°ですが,外側にも目盛りがあるため130°とよむ児童もいます。そのため,最初のうちは分度器の左右どちらの0°の基準線に合わせて測り始めたのかを丁寧に言わせるとよいでしょう。
ある大きさの角をかく場合も,同様な間違いをすることがあります。角をよむときやかくときには,その角の大きさが90°よりも大きいか(鈍角)小さいか(鋭角)の見当をつけさせるなど,角の量感を持たせるようにすることが大切です。
また,辺の長さが短くて測りにくい場合は,辺を延ばして測りますが,児童の中には延長した辺が微妙にずれる場合や鉛筆の線の太さで1°前後大きくなる場合があります。最初のうちは,手順が大切ですので,徐々に正確さを求めるようにしていくような配慮も必要です。