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子どもがつながることで学びが成立する理科の授業をめざして | |
三重大学教育学部附属小学校 山中 伸一 |
1.研究主題と単元について 本単元の学習は,子どもたちを素朴な電気回路に出会わせることで,驚きを感じ,興味をもって試行錯誤し,そこからさまざまな疑問を出してくることから始めていくことにした。この活動過程では,友だちの考えを聞きあうだけでなく,互いに活動の様子を観察する必要がある。それは,自分の実験の様子と友だちの実験の様子を比較することで違いが明らかになり,場合によっては,実験結果の違いがなぜ起こっているかを考える手がかりとなるからである。つまり,本単元の学習は,理科の学習の中でも,子どもたちが互いにつながり合うことで,学びが確かなものになっていくことが顕著に現れる単元であると考えられる。 さらに,このように,友だちの見つけたことや考えと関わり合いながら実験や観察を繰り返して追究していく経験を重ねていくことで,理科の学びを引き出すことができると考えられる。 2.本時の目標 自分のクリスマスツリーのてっぺんに豆電球を点灯させるために導線つきソケットの導線の長さをのばして豆電球を点灯させる活動を行う中で,エナメル線を導線の一部として用いる場合は,他の部分に接続するエナメル線の部分を,他の部分とは異なる色になった状態でないと豆電球を点灯させることができないことに気づき,ビニール導線のようにエナメル線にも電気を通さないものがつけられているのではないか,という見方や考え方ができるようになる。3.準備物
4.学習計画
5.子どもの様子(一部)
6.実践を振り返って 仲間が互いに試行錯誤で豆電球を点灯させようとする姿を見合うことで,点灯する場合と点灯しない場合では何が違うのかを探そうとすることから,導線に秘密がありそうだという見通しを早い段階でもつことができた。一方,自分ひとりの試行錯誤によって豆電球を点灯させようとしているため,点灯する場合と点灯しない場合では何が違うのかを探そうとする段階まで,幾通りもの実験が必要とされた。そのため,導線の違いによるのではないかという見通しを持つまでに至らず,中には途中であきらめてしまう姿が出てきた。 〔引用・参考文献〕 河出書房新社,「おまかせ!教師のパソコン 2001 vol.4」 以上
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