学ぶ楽しさを味わい、確かな学力を身につける児童の育成 〜できる喜び・わかる喜びが得られる授業の工夫を通して〜
1.はじめに
昭和45年4月,小牧市の人口増加による過大化解消のための新設校(児童数776名)として米野小学校が誕生した。児童数は昭和53年にピーク(1306名)となり,現在の児童数は,782名であるが,再度人口増加が予想され,数年後は,約1000名と予測されている。
本校は,今までに次のような研究の委嘱を受けている。
昭和54年度
小牧市教育委員会指定・教育課程の研究,
平成8年度
愛知県教育委員会指定・さわやかスクール事業,
平成15・16年度
小牧市教育委員会指定・学習指導の研究,
平成16・17年度
文科省指定の学力向上支援事業の4つである。
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平成17年度は上右図のような教育目標のもと,下図のような学力向上支援事業に取り組み,算数を中心に,学校生活のさまざま場面で「学ぶ楽しさ」を実感できるよう工夫するとともに,生活や体験と学習内容を結びつける授業に力を入れている。
2.取り組みの実際
(1) |
研究課題
学ぶ楽しさを味わい,確かな学力を身につける児童の育成 |
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(2) |
めざす児童像
○ | 自ら考えて,問題解決できる子 |
○ | 自分の考えをわかりやすく伝えることができる子 |
○ | 友達の考えをしっかり聞き, 自分の考えを比べることができる子 |
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(3) |
研究仮説
学ぶ楽しさは,できる喜び・わかる喜びで得られる。きめ細かな指導を行うために授業の工夫・改善を行えば,できる喜び・わかる喜びが得られ,学ぶことが好きな児童・確かな学力を身につける児童が育つ。
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(4) |
研究の全体像
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(5) |
研究の実際
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個に応じた指導の実際
ホワイトシート |
ヒントカード |
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ホワイトシートを使って 自分の考えを説明する児童
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ヒントカードを活用して 自分で課題を追求している児童
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発展問題・練習問題 |
教材・教具の工夫 |
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発展問題に取り組む児童
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題意をつかませるための提示資料
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個人カルテ |
家庭学習の工夫 |
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5年生用 |
宿題プリント3年生用 |
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学力向上支援授業の実際
3・4年生 |
5・6年生 |
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カルテ1(児童と保護者の連絡用) |
カルテ2(担任と学習支援者の連絡用) |
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3. おわりに(成果○と課題●)
○ |
1,家庭教育の基盤確立,2,基本的な学習姿勢の確立,3,教師の深い教材研究,4,授業者と研究者の連携,5,充実した授業研究会の5つを大切にする教師集団が生まれ,児童は,「よい授業」によって,確かな学力が身につくと考えるようになったことが,成果である。
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● |
算数などの学習つまずきは,さまざまの要因から引き起こされる。それらを,いろんな角度から検討して,個に応じたよりよい方策を工夫していく事がこれからの課題である。
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この取り組みは米野小学校ホームページ(http://www.k-komeno-e.ed.jp/main/index.htm),下記の本【小牧の学校教育2「学べともに」】にも掲載されている。 |
【紹介書籍】
小牧の学校教育2「学べともに」 定価 1500円 平成17年9月1日発行
小牧市内の全小中学校25学校の実践を紹介 編 小牧市教育委員会
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