(1) | アンケートの結果
少人数学級の授業では,学習内容が,
「わかった」
「まあわかった」
と多くの生徒が答えている。 |
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(2) | 授業に対する生徒の声
1. | 等質型グループの授業について
・ | 一人一人見てもらえるからよかった。 |
・ | 少人数だと集中できる。 |
・ | 黒板の字が見やすい。 |
・ | わからないところを個別に聞ける。 |
・ | 先生が全員に目を向けている。 |
・ | 発表する回数が多く,発表するとまちがってところがわかり,内容もわかりやすくなった。 |
・ | 指名されると思うと不安だった。
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2. | 目標別型グループの授業について
・ | 自分の力に合わせて授業ができる。 |
・ | 難しい問題にも挑戦できた。 |
・ | わからないところをすぐに聞けた。 |
・ | 自分のペースで進められた。 |
・ | 自分の苦手なところもできるようになった。 |
・ | 少し進むのが速くて,追いつけないときがあった。 |
・ | プリントをやるだけだった。 |
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(3) | 指導者の立場から
○ | 2名の教師が,同じように授業を進めるために,事前の綿密な打ち合わせが必要である。 |
○ | お互い生徒の人数が半数になったことで,机間指導の時間が半分になり,生徒のノートのチェックが容易にできる。 |
○ | 1時間の授業で,生徒に指名する場面も,1名について2回以上できる。授業の中での一人一人の生徒の活動の場を多くできる。 |
○ | 目標別グループの授業においては,発展的な問題にもどんどん挑戦でき,数学の得意な生徒は,積極的に取り組むことができた。苦手な生徒にとっても,わからなかった問題にじっくり取り組んだことで,理解できるようになる場面も見られた。 |
○ | 目標別型グループの指導において,「じっくり理解コース」は,数学が苦手な生徒が多くなる。そのとき,自分のペースでできることをよいと感じている生徒も多いが,劣等感を感じている生徒もいる。 |
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(4) | 今後の課題
少人数学級によるTTの指導は,生徒にとって,授業を受けやすい形態である。学習内容の理解は,ある程度させることができたのではないか。しかし,基礎的な問題でも,定着が不十分な問題もあり,少人数学級の指導の中で,さらに基礎基本の定着をさせるための手立ての必要性を感じる。さらに,グループ分けの仕方や座席の配置の工夫など,少人数であることのメリットを最大限に生かすような指導の仕方を,研究改善していきたい。 |