(1) 授業名 : 「水中生活から陸上へ(魚類と両生類、ハチュウ類)」(第7時)
- (2) 本時の目標
- 両生類の体のつくりや生活の仕方などを、魚類、ハチュウ類の体のつくりなどと共に観察し、比較することによって、両生類が陸上で生活できるが、水から離れられない理由を考察できる。
- 観察や比較を通して魚類、両生類、ハチュウ類の体のつくりや生活の仕方を理解する。
- (3) 準備した動物
- <魚類>
- タイリクバラタナゴ
- モロコ
- シマドジョウ
- 鮭の卵(イクラ)
- <両生類>
- イモリ18匹(小集団に2匹)
- アフリカツメガエル2匹
- アフリカツメガエルの卵
- アフリカツメガエルの幼生(オタマジャクシ)
- アホロートル1匹
- <ハチュウ類>
- ニホンヤモリ3匹
- ニホンカナヘビ3匹
- ニホンイシガメ1匹
(4) 授業の展開
ア | イモリとヤモリをOHPで投影し,影からどちらの動物かを予想する。 |
イ | 「両生類(イモリ,カエル)はハチュウ類のように陸だけで生活できるだろうか。」という課題について,実物を観察・比較しながら考える。 |
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アカハライモリ |
アカハライモリ |
アホロートル |
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ニホンヤモリ |
ニホンヤモリ |
ニホンカナヘビ |
ウ | 観察した結果を表にまとめ比較する。 |
エ | アホロートル(ウーパールーパー)を紹介する。 |
オ | プリント「両生類から魚類への進化」を読む。 |
(5) 生徒の表れ
授業では,これまで名前は知っていても,実際に見たことやさわったことのない生徒が多く見られた。質問すれば言葉だけで「両生類は皮膚が湿っている」「両生類は呼吸の仕方がエラから肺に変わる」などと答えるであろうが,やはり実物に触れ,実感を伴った言葉は重みがある。「あっ 呼吸している」「触ると冷たい」「ぬめぬめしている。」などの言葉は本物に触れなければ出てこないものである。生徒はこれらの動物の観察を通して,両生類と魚類・ハチュウ類の体のつくりを比較し,両生類が水から離れて生活できないことを理解していった。本物の力を実感した授業であった。
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アフリカツメガエルの陸上での運動を調べよう | 皮膚の様子を調べよう |
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<生徒の感想> 思ったよりもいろいろな違いがあって観察するのが面白かったです。初めの時は両生類がちょっと気持ち悪かったけど、触ってみると感触などがよくわかったし,だんだん愛着がわいてくるような気がして,最終的にはイモリがすごくかわいかったです。生命が誕生したのもすごい偶然が重なった奇跡だと思いますが,両生類が生まれ,哺乳類が生まれるまでの長い道のりを考えると,偶然がすごく重なって,何か人間がいることもすごいと感じました。
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<生徒の感想> 確かに両生類が中間だったと考えればうまく説明できると思いました。でも,ちょっとうまくできすぎた話だなあとも思いました。イモリを見ていると「わあ〜がんばってる」と思いました。(初めて見た)こんなに小さな生き物でも肺,手足,皮膚とすごい変化をとげていることがわかってすごいなあとも思います。この進化論はすごく奥が深いと思うので,もっと調べてみたいです。
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