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導入
導入では,どの生徒にもわかりやすく解かせることに主眼をおき,問題を作成しました。
この問題では,市場での組み合わせが化学反応式の左辺に,浅漬けセットが右辺にあたります。できている組み合わせをばらして,つくりたい組み合わせにする感覚をとらえさせましょう。当然ですが,仕入れてきたものが余らないような組み合わせで考えさせます。
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(2) |
化学反応式の書き方
導入で利用したナスとキュウリを利用して化学反応式の決まりを学習していきます。
○ |
式の並びについて
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左辺に並べるものは,購入したものの組み合わせですから,反応前のことを表していますし,右辺の方はアレンジ後ということで,反応後のことを表すことになるわけですが,イメージ的にアレンジ前と後,反応前と後ということで,化学反応に置き換えた場合に感覚のずれが少ないといえます。
○ |
数字の付け方について
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○ |
化学反応式は結果として
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化学反応式のつくりを学ばせながら,キュウリやナスが原子を表していること,これらが皿にのることで分子を表すことを知らせます。このように,生徒自身が式を組み立てていくことで分子と原子の関係を再認識させます。
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また,皿,キュウリ,ナスを厚紙に書いて切り抜き,裏側にマグネットを貼ったものをたくさん作っておくことで,いろいろなパターンについて問題を作り,提示することができます。
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例えば
上記のように,実際の物質の化学式をあげることなく(生徒の知らない物質の化学式を示してしまうと,難しさがより強調されてしまうため),場合場合によっての化学式の性質を効果的に学習することができます。
化学反応式も同様で,
解き方の手順は
皿の上に乗せている形に変換する |
↓ |
右辺と左辺の数あわせをする(最小の数を考える) |
↓ |
皿の数だけ前の□の中に数を記入する |
↓ |
できあがり |
いろいろなパターンについてシミュレーションできますから,化学反応式を書く上で生徒が疑問に思うことを少なくできるはずです。また,このような問題を解かせることで,右辺と左辺のつくりやその関係についての学習が強化されていきます。最近の指導要領では,学習する化学式の数はとても少なくなってきているので,こうした方法はとても効果が高いと考えられます。
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(3) |
実際の化学反応式に当てはめる
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○ |
原子を皿にのせる
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○ |
あまりなく作り直せる最小の数で考える
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○ |
結果として
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