明るい部屋で実験できる光学台−
茨木市立南中学校
夛田 傳長
1.目的

 光学台は暗幕で覆い部屋を暗くしなければ,使用が困難です。これを明るい普通の部屋で使用が可能であれば,授業の説明もしやすく実験が簡単にできると思い試作しました。

2.ねらい

 生徒たちが,半透明の円筒形のアクリル板の周りからスクリーンに映る像を観察することができます。また,横の円形の部分から覗くと像の大きさが目盛りで確認できます。

3.本体装置と使い方


[準備]

 本体装置,電池

[方法]

 (1) 装置を机の上に置く。

 (2) 装置左端のスイッチを入れ,LEDを点灯させる。

 (3) 筒の中のスクリーンを手で動かし,ピントを合わせる。

 (4) 本体筒の上部の目盛りを読んで,光源,像の位置を記録する。

[工夫した点]

 ○明るく球切れのないLEDを使用しました。周りが遮光板の働きもしています。従来はロウソクを使用していました。

 ○全体を色つきアクリル板で覆い,光の半分を遮断しました。こうすれば,周りから観察することができます。

 ○レールを3本設けスクリーン,レンズ,光源の移動をスムーズにしました。3本のレールで安定性もよくなりました。従来は外れたり,倒れたりすることがありました。

 ○光源やスクリーンを磁石の棒で移動させるようにしました。

 ○上部に目盛りをつけ,光源,スクリーンの距離を読みとりやすくしました。

 ○焦点距離の違う交換レンズを,レールに乗せられるようにしました。

 ○電池ボックスを円筒の外に配置して,電池交換をしやすくしました。




[利点]

 この光学台は,いままでの光学台に比べて次のような利点があります。

1) 晴れた昼,天井の蛍光灯をつけても実験できる装置です。
2) 円筒形で中に部品が収納しやすく,部品の紛失が少なくなります。
3) レールに合わせて部品が交換でき,しかも収納もできます。従来は部品を本体から外さなければなりませんでした。

[条件]

 冬の晴れた日の午後(1時ごろ)に,理科室で天井の蛍光灯をつけて,写真撮影をすることができました。

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