江戸川区立小松川第二中学校 飯塚 光司 |
1.はじめに 平成14年度に選択理科と科学サークルで,ニワトリの有性卵をふ化させることに取り組むとともに,生き物の命について,生命尊重の立場から考えてみた。 2.胚発生の観察 38℃に保ったふ卵器に入れた有性卵(受精卵)を用いて,ふ卵5日目から10日目までの胚を順次観察した。
今回のニワトリ胚の観察では,5日目胚から10日目胚までの6段階の発生のステージを見たが,1日ごとに胚がヒナになっていく様子が観察でき,命が生まれてくるまでの生命の神秘に感動させられた。 また,生きているということは,心臓が動き,血管に血液が流れ,やがて呼吸をしていくのだということを実感させられた。 4.ニワトリの胚発生を観察し終えて 今回,生命尊重の学習ということでニワトリの胚発生の観察を実施したが,わたしたち人間と同じ生命が形づくられていく様子を日を追って調べることができ,大変有意義な学習をすることができたと思う。 今回の観察結果は,本校の文化祭のみならず,区の中学校理科生徒研究発表会においても発表したが,会場から多くの質問が寄せられるなど,聴衆に大きな興味・関心を抱かせる研究成果となった。 発表後,翌週の全校朝礼で科学サークル部員に対して研究成果の表彰がなされ,生命尊重について全校生徒で考えるよい機会となった。 5.道徳研究授業−生命尊重と人権教育− 前任校で昨年度取り組んできた生命尊重と人権教育について,道徳の研究授業が実施された。ニワトリの胚発生の観察,ヤマメ,サケのふ化の観察など,本校で取り組んだ成果を発展的にとらえ,人権尊重の立場から人の命の尊さを生徒と教師がともに考えるいい機会となった。 |