なぜ鏡は正三角形に置かれているのか。
1) 鏡を用いた線対称移動
もとになる模様がいろいろな柄であると,子どもたちには性質がとらえられにくくなる。
そこで,図のように,もとになる模様を矢印にして,万華鏡の中にある移動をとらえていく。
右の矢印はどのように移動しているのだろうか。 |
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まず,正三角形だけ敷きつめられた図に矢印を入れさせる。これにより,個々の子どもたちに万華鏡の中にある鏡を用いた線対称移動をつかませる。
この図をもとに,線対称移動の軸を考えさせる。
上の図を見ると,図形の辺はすべて対称の軸になることがわかる。
2) その他の移動
線対称移動について十分に追究した後,他の移動について考えさせていく。
ここでは,三角形とその中にある矢印を一緒に考えず,単に がどのように移動したのかを考えさせる。
ア.平行移動
上の図のように,A,B,Cのように上下,右上,右下というようなすぐわかる平行移動だけではなく,Dのように離れた位置との平行移動も見つけさせていく。
イ.回転移動
上の図でわかるように,点Oを回転の中心として,A,B,Cが120゚ずつ回転移動していることがわかる。さらに,KからLへも点Oを回転の中心として120゚回転移動していることがわかる。このように,万華鏡の模様の広がりには,いろいろな移動が隠されていることがわかる。
3) 発展問題
さらに発展課題として,以下のようなものを与えると子どもたちの見方・考え方は深化していく。
AからBへは,どのような移動が組み合わされているのだろうか
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