愛知県豊橋市立中部中学校 大矢 薫 |
1.はじめに
数学の授業では,特に以下のことが大切であると考える。
図形領域の学習においては,苦手意識を持ち,学習に対して消極的な生徒も少なくない。そこで,パンタグラフを使って,いろいろな図や絵を拡大することで,遊び感覚で活動を楽しみ,操作活動の中から,「平行線」や「穴の数から線分の比」に気づき,相似な図形へつなげていく。また,パンタグラフは1人に1つ用意し,グループで操作活動を通して,いろいろと意見を交換し合いながら,パンタグラフの仕組みについて考えさせることで,お互いに考える力を高め合うことができると考える。
2.授業実践
(1) 授業計画 (18時間完了)
(2) 本時の目標
(3) 授業過程
3.授業の実践を通して
ほとんどの生徒達が,初めてパンタグラフを目にし,興味を持って操作活動に取り組んでいた。いろいろな図や絵を拡大する活動を通して,「倍率を変えたりすることはできないか」と発展的な考えを自ら持ち,活動の幅が広がっていった。ねじの位置を変えて,オリジナルのパンタグラフを作るが,正確な拡大がかけないことを知り,パンタグラフの仕組みを調べ始めた。グループでの活動であったが,全員が初めての体験であったため,学力の差を感じずに,いろいろと試したり,気づいたことを伝え合ったりしながら,パンタグラフの仕組みを話し合うことができた。 手作り教材ということで,いろいろと試作品を作り,素材を変えたり,穴の位置を変えたりと大変な面も多いが,生徒達の楽しそうに活動し,さらに調べてみたいという様子を見ると,今回実践してみよかったと思えた。まだまだ改良するべき部分は多いが,来年度以降も続けていきたいと思う。また,他の図形領域でも手作り教材を用いてさらに,数学的活動を通して楽しく追求し続けることができる教材も考えていきたい。 |