青森県西津軽郡鰺ヶ沢町立鰺ヶ沢第一中学校 對馬 博之 |
1.生徒の実態 4月当初リレーション作りから始めた1年生の授業。正負の計算をトランプゲームから始めたことで,気軽に聞き合う,教え合う,学び合うという環境ができた。学習が進むにつれ苦手意識を持つ生徒が増えた。しかし,数学的コミュニケーションの導入で知識面の欠けている部分や表現・処理の苦手な部分を補うことができた。「関係を表す式」の単元では文字式の表し方を徹底できない面もあるが,等式作りには苦手意識を持つことなく表現・処理することができる。 ※数学的コミュニケーション ※座席について
2.教材観 移行措置により今年度から追加学習することになった教材である。「>,<」の不等号は小学校で学習してきたようで,その扱い方も理解しているようである。
3.指導のねらい ・絵を見て対象物の個数や値段を,不等号を使って表せたり数直線上に表せたりすることができる。 ・絵から不等式作れる。 ・作った不等式が何を表しているのか読み取ることができる。
4.授業の実際
5.生徒の反応と指導の成果 ・日常生活でよく利用する言葉だけに,不等号の使い方や不等式作りは表現・処理しやすく,理解しやすい教材であった。 ・範囲 ( 変域 ) を表現する内容にまで学習を広げたが,生徒には違和感なく理解してもらえた。 ・文字が対象物のアルファベットと対応したことで扱いや理解が容易にできた。 ・数学的コミュニケーションを十分に取り入れたことで理解に欠けた部分や,定着するべき部分を互いに補うことができた。また,生徒にとって印象に残る授業とすることができた。 ・ペアでの相互評価や全員での一斉評価にも数学的コミュニケーションの効果を利用することができ,次への学習意欲にもつながった。
6.今後の課題 数学的コミュニケーションの成果がよく見られたので,定期的にペア替えや席替えを行いコミュニケーション能力を高めることができれば関心・意欲が高まり,一層基礎の定着と表現・処理能力が向上すると思われる。
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