学習活動 |
予想される生徒の反応 |
◇教師の指導・援助 |
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[問題]
右の図は,作図した麻の葉模様の一つです。を用いてどのようにして作図したのでしょうか。 |
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◇ | 具体的に図形を示しながら,問題を提示する。 |
◇ | 学習問題に対する生徒の疑問点や追究方法の見通しを発表させる。 |
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2. | 友達が作図した麻の葉模様について,もとになる二等辺三角形を動かしながら観察したり友達と意見交換したりして,位置関係を判断する。 |
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ア. | いろいろな作図方法が考えられるから,作図した本人にしかわからないと思う。 |
イ. | とのように,このままの状態では線対称とも点対称ともいえるので,どちらか一つに判断できない部分もある。 |
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ウ. | の二等辺三角形を動かしてみれば,それに伴って他の三角形も動くはずだから,判断できると思う。
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[課題]
の三角形を動かしながら変形の様子を観察して,友達の作図方法を調べよう。
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〈追究の例〉 |
エ. | を左へ動かすと,他の三角形も中心から離れるように動く。〜はどれもと線対称の位置に移してあるようだ。 |
オ. | を回すと,とはと線対称になっているけれど,,,は線対称になっていない。 |
カ. | とは,線分mを線対称の軸とした線対称の位置関係になっている。 |
キ. | とは,麻の葉模様の中心Oを点対称の中心とした点対称の位置関係になっている。 |
ク. | の位置を変えたり回したりしても,とは,それぞれとと線対称の位置関係になっている。 |
ケ. | を動かすとも動くが,位置関係は見抜けない。 |
コ. | とは,線対称の位置関係になっているから,を線対称でへ移し,さらに線対称でへ移したことになっている。 |
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◇ | ウの発言がない場合には,前時の作図した過程を想起させ,二等辺三角形の動きに着目させる。
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◎ | 線対称な図形と点対称な図形の性質を想起する。 |
◇ | 既習内容の定着が不十分な生徒には,これまでワークシートを用いて調べさせることにより,対称図形の性質を振り返らせる。 |
◇ | 線対称の軸や点対称の中心に着目できない生徒には,特定の三角形について動いたときの軌跡が残るように教師が設定することにより,その軌跡を観察させる。 |
◇ | 判断した位置関係について,作成者と意見交換を行わせながら,判断の妥当性を吟味させる。 |
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3. | 追究結果を発表し,を動かすことによって変わるものと変わらないものがあることをまとめる。 |
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サ. | わたしはを作図するために,麻の葉模様の中心を対称の中心として点対称の位置に移したけど,友達にを線対称の位置に移したのではないかと言われた。確かにそういう位置関係にもなっていた。 |
シ. | 最初はみんな同じ図形だったけれど,動かしながら観察したら,それぞれが違う動きをして驚いた。でも,動かしながら観察することで,三角形同士の位置関係は変わらないことがわかった。 |
ス. | 自分が作図した方法はわかっていたけれど,結果としてできあがった図形について,友達と意見を交換しているうちに自分では気づいていなかった三角形同士の位置関係に気づくことができた。 |
セ. | との対称軸ととの対称軸が垂直に交わっているから,結局180°回したことと同じで,と点対称にした場合と同じになっている。 |
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◇ | 「線対称な図形の性質」や「点対称な図形の性質」を組み合わせて作図していることに気づいた生徒を取り上げる。 |
◎ | 観察した2つの二等辺三角形について,線対称の軸や点対称の中心の位置を決める。 |
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