学習の流れと発問 |
生徒の活動と反応 |
指導上の留意点 |
【第1時】
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右の図のように5つの点A,B,C,D,Eがある。点Aから左回りに1つとばしで点を順に結んでいくと星形五角形ができる。その内角(a〜e)の和をいろいろな方法で求めてみよう。
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2. |
星形五角形の内角の和を予想する。
・ | 星形五角形の内角の和は何度になると思いますか。 |
・ | 星形五角形の内角の和を鉛筆回転法で求めてみよう。 |
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◎ |
180°になると答える生徒が多いが,それ以外にも,よくわからない,360°等と答える生徒がいる。 |
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◎ |
以前に学習した鉛筆回転法で180°になることを確認させる。 |
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3. |
各自で星形五角形の内角の和が180°になることをいろいろな方法で求める。
・ | 各自で星形五角形の内角が180°になることをいろいろな方法で求めてみましょう。 |
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◇ |
三角形の外角の関係を使い,5つの内角を1つの三角形に集めて考える生徒が多い。 |
◇ |
クサビ形やチョウチョウ形の特徴を利用して,内角の和を求めようとしている生徒もいる。 |
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◎ |
内角の和が180°であることから,5つの角を一直線になるように集めようとしている生徒がいたので,その発想を学級全体に紹介した。 |
◎ |
既習事項に帰着し,その図形を抜き出したり,補助線を引いたりして考えようとしている生徒が多い。 |
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4. |
グループ内で星形五角形の内角の和が180°になることを説明し,いろいろな求め方を共有する。
・ | 各自の考えた求め方をグループ内で発表し合い,他の人の求め方を理解しよう。 |
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◇ |
各自が考えた求め方を他の生徒に分かるように説明する。 |
◇ |
自分の求め方と比較しながら聞いて,他の生徒の求め方のよさに気づく。 |
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◎ |
他の生徒の求め方の発想の違いに注目しながら聞かせるよう配慮する。 |
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【第2時】
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◎ | 他の生徒の考え方のよさに触れさせるよう配慮する。 |
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〔学習プリントに書かれた生徒の求め方〕(少人数学習の1クラス19人の解答)
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△CEFでc +e =x
△BDJでb +d =y
だから,△AFJの内角の和より180°
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クサビ形ACHDで,
a+c+d =CHD
=BHE
だから,△BHEの内角の和より180°
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チョウチョウ形BECDで,
b +e =x+y
だから,△ACDの内角の和より180°
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△AFJ,△BGF,等の5つの三角形の内角の和から,五角形の外角の和2つ分を引いて,
180×5−360×2 =180°
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外側の五角形から付け足した三角形5つ分を引き,内側の五角形をたすと, 180×(5−2)−180×5 +180×(5−2)=180°
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点Aを通るBE,CE,BDとの平行線を引き,錯角の関係でa〜eの5つの角を点Aに集めることができ,一直線になるので,180°
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点A,C,Dを通るBEとの平行線を引き,錯角の関係でa〜eの5つの角を点Aに集めることができ,一直線になるので,180°
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外側の五角形から,付け足した三角形5つ分の印を付けた角の和(五角形の外角の和)を引くと, 180×(5−2)−360 =180°
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〔19人の自分で考えた求め方の解答数分布〕
解答数 |
0個 |
1個 |
2個 |
3個 |
4個 |
5個 |
6個 |
7個 |
平均 |
人数 |
4人 |
1人 |
7人 |
6人 |
0人 |
0人 |
0人 |
1人 |
2.1個 |
〔19人の解答別解答人数〕
解答番号 |
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人数 |
15人 |
13人 |
5人 |
3人 |
1人 |
1人 |
1人 |
1人 |
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・ | 点の数(5から他の数に) |
・ | まわる方向(右回りに) |
・ | とばす点の数(1から他の数に) |
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◎ | 単に新たな問題を与えるのではなく,条件を変えることで新たな問題を作ることができる経験をさせたい。 |
◎ | 右回りにするという考えが出たが,左回りでも右回りでも,同じ図形ができることを確認した。 |
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頂点の数を3点,4点,・・・と順に増やしながら,とばす点の数も0点,1点,・・・と増やして,星形多角形を作り,内角の和を求めましょう。 |
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◇ | 点を結び,いろいろな星形多角形を作る。 |
◇ | 星形多角形を作りながら,内角の和を求める。 |
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◎ | とばす点の数をしっかりと確認しながら星形多角形を作らせる。 |
◎ | 星形多角形を作りながら,内角の和がすぐ求められるものもある。 |
◎ | 一筆書きの状態が終わっても,まだ点が残っている場合もあるので,次の点に移って線で結ぶよう指示する。 |
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◇ | グループ内できちんと作れているか確認する。 |
◇ | よくわからないところは,他のグループとも確認する。 |
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【第3時】
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◎ | 自分で求めることができなかったものに留意させる。 |
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〔生徒が内角の和を求めるのに困った星形多角形の例〕
1点とばしの星形七角形 |
2点とばしの星形七角形 |
2点とばしの星形八角形 |
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破線でクサビ形を3つ作り,その性質を使って五角形に集め,その五角形の内角の和になるから,540° |
1つのクサビ形を考え,その性質を使って1点とばし星形五角形に集め,その1点とばしの星形五角形の内角の和になるから180° |
上下の2つのクサビ形を考え,その性質を使って四角形に集め,その四角形の内角の和になるから360° |
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◎ | 実際に内角の和を求めることができなかった星形多角形でも,上記のように表にまとめ,内角の和を予想している生徒がいる。 |
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星形多角形の内角の和について整理しよう。 |
・ | 内角の和について気づくことはないですか。 |
・ | 頂点の数が1増えると,内角の和が180°ずつ増えるから,一次関数の関係である。この関係を式にしてみましょう。 |
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◇ |
上記のような見やすい表形式に星形多角形の内角の和を整理する。
・ | 縦に見ると,180°ずつ増えている。 |
・ | 斜めに同じ角度が並んでいる。 |
・ | 一次関数のようである。 |
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◇ |
星形n角形について,
(0点とばし)では, |
180°×(n−2) |
(1点とばし)では, |
180°×(n−4) |
(2点とばし)では, |
180°×(n−6) |
(3点とばし)では, |
180°×(n−8) |
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◎ | 見やすい形式にまとめることのよさに触れさせる。 |
◎ | 表のような形式にまとめている生徒がいれば価値付けして紹介する。 |
◎ | 表は縦に見たり,横に見たりすることが必要であることを確認する。 |
◎ | 0点とばしの内角の和の一般式は既習事項であるためすぐに答えられる生徒は多い。その既習事項を参考にさせ,他の場合の一般式を考えさせる。 |
◎ | とばす点を1点ずつ増やすと,( )の中の引く数が2ずつ増えていくことに気づかせる。 |
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・ | m点とばし星形n角形の内角の和を式に表してみよう。 |
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◎ | 一般式にすると2変数の式になるので難しいが,理解できる生徒も多い。 |
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