埼玉県 中学校数学教諭 |
1.目標
2.展開(一次関数終了後に1時間扱い)
3.第2時の学習内容について(時間にゆとりがあるときの場合) 第2時の追究問題のように「式を変形して図に表すことはできないか。」と発問すれば,「2x+1=2(x+1)−1」など,生徒は自由に式を変形する。これによって式を読む学習が深まるであろう。ここで注意すべきは,複雑な式を取り扱うことによって,文字の式のよさを実感できなくなることである。生徒の実態から判断したい。 また,「課題の条件を変えよう」と発問すれば,「正三角形を正方形や正五角形に変えて並べてみたら」などの答が生徒から返ってくる。これにより深化的課題として学習が継続されるであろう。
これを扱い,さらに時間があれば下のような問題を提示していきたい。 【問題A】
【実施例】
先手が勝ったり,後手が勝ったりすることを経験させながら,必勝方法があるかどうかを調べる方向にもっていく。そして多くの生徒が,
ことに気づいてくる。 次に,数を変えて11の場合や12の場合はどうかと経験させる。10の場合が後手有利だったことから,同様に考えながら実験を重ねていくうちに
もっと数を変えていけば,このルールでのまとめが次のようになる。
このゲームの学習が深まれば,先の「マッチ棒の総数を求める」と関連させたいものである。『数をコールする』を『棒を左端から取る』と考えれば,図に表すわすと,
後手が先手に合わせて,ちょうど何個かの正方形になるように取ればいい。
問題Aにあるルール, 『(1)1回にコールできるのは2つまで』 『(2)最後の数をコールしたら負け』 の条件を変えようと考えると,さらに主体的な学習が期待できる。 教科書「数学3年」(平成14年度版,啓林館)p.148に,「石取りゲーム」というゲームが紹介されている(下記参照)。
2年で今回紹介したような学習内容を身につけていれば,「何か必勝方法はないだろうか。」と生徒は考えるだろう。まず着目するところは全体の数であり,何個取ればいいのか考えるのが自然の発想である。しかし経験を重ねるうちに,数だけではなく取る位置が重要なことに気づいてくる。ここで重要視したいのは,
という帰納的な考えである。教師から「これまでの学習に関連づけられないか?」と発問すれば,並んだ石の対称性をくずさないようにすることが大事であることに気づく生徒が出てくる。 指導書には次のように解説されている。
教科書では3年に掲載されているが,1年または2年でも充分に扱える内容であり,課題学習として計画的に実践していくことが重要である。 〈引用・参考文献〉 ・教科書「数学1年」(平成4年1月31日 検定済,啓林館) ・教科書「数学3年」(平成13年3月10日 検定済,啓林館) |