○ | 黄金比については知らない生徒が多く,教師の説明を興味深そうに聞いていた。建築物や美術品が感性だけではなく,数学を裏付けにして作られていることを知ったのは驚きだったようだ。 |
○ | 黄金長方形は案外少なく,黄金長方形ばかり探していた生徒も,やがて縦横のバランスがよいと感じる長方形を探し始めた。ただ,身近に見られる長方形の多くは,縦横の比が1.4〜1.6であることは驚きだったようだ。結局,黄金比の価値は実用面よりも美しさにあると感じた。 |
○ | 校内を探し尽くした生徒は,次に自分たちの体に目を向け始めた。「黄金比の人がいる」程度の数学的な裏付けがないものばかりだが,学級で統計を取る価値はあると感じた。
〔生徒が見つけた体の部分の黄金比〕
◇爪の底の幅と長さ | ◇手の平の幅と長さ |
◇肩幅と胴の長さ | ◇顔を目の位置で分けた上下 |
◇身長をへその位置で分けた上下 | |
|
○ | 本授業は,授業者自身が作業的・体験的学習の意義,数学の有用性を味わう学習の大切さを実感させられるものであった。新学習指導要領で数学の授業時数が削減されるが,学習計画を工夫し,このような授業もできるだけ実施できるようにしていきたい。 |