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数学

数学教育と人間の教育

数学教育と人間の教育

根本 博 著

1950年生まれ。筑波大学大学院教育学研究科博士課程単位取得。
北海道教育大学,愛知教育大学助教授を経て,1991年より文部科学省(旧文部省)初等中等教育中学校・高等学校課教科調査官,同教育局視学官,同主任視学官として教育課程の基準の作成や教育行政指導にあたる。
2006年より茨城大学教授,現在に至る。専門は数学教育。

定価 本体 3,800円(税別)

現在から未来へ 数学教育の道標となる一冊。

【著者のことば あとがきより】

純粋な眼でものを観ることができ,豊かな心をもった人間を育てたい。
現在の子どもたちに欠けている「強靭な意志力,論理的な思考力,創造力,豊かな感受性,責任感」などを取り戻したい。
思考力・判断力の衰弱を阻止し,「知」の質を高めるためには,どのようにすればよいか。
それには,忍耐強く努力すること,努力を重ねることの尊さに気づけるようにすること。
子どもたちへの願いはこの一言につきる。
‘振り返る’活動は,漫然と後ろを眺めることではない。
たいせつなのは,算数・数学の学習を通して,「振り返って考えを深める」ことを経験する場を,
そしてその意義を理解できる場をつくることである。
本書では,‘振り返る’活動について,「数学的に考える方法」「数学のよさ」「振り返る活動の意義」等を具体的に述べてある。
「書く」ことの大切さも述べた。
理解を深めるために振り返って考えたことを記述することは,自らを表現することである。
数学を学ぶことは,思考力の練磨だけでなく,「数学が教えてくれること=自分を見つめること」を学ぶことになる。
人間の理解は,既知を基に進展する。振り返って考えを深めることは,未来へとつながる。
振り返る活動は未来をひらき,子どもたちが進むべき道を「自ら切りひらいていく」ことにつながると信じている。


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