ここでは,面積の単位と測定の意味を理解し,正方形や長方形の面積の求め方について考え,それらを用いることができるようにすることがねらいである。面積については,これまで学習してきた長さやかさとは違った量であるが,これまでの量の比較と同様に基準にする単位を決めて数値化し,普遍単位「1cm2」を導入していくことが大切である。
(1) 「1cm2」の必要性に気づく教材の工夫
既習の広さ比べを振り返ることから,普遍単位の必要性に気づくことができる。
- ①
- 重ねて比べる。
- ②
- 長方形の畳の数で比べる。
- ③
- 正方形の数で比べる。
- ④
- ③のように,正方形で比べることのよさに気づく。
- ⑤
- もっと小さな正方形として1cm2の必要性に気づく。
(2) 面としての広がりを実感させ,面積の意味を深める活動の工夫
実際に1cm2の紙を正方形や長方形に敷き詰め,面としての広がりを実感させる。
敷き詰めた後は,1cm2の幾つ分で測定し,( )cm2というように数値化していく。
・・・色の付いた1cm2の工作用紙(35枚くらい)を封筒に入れて配る。
広さ比べを通して,面積の単位「cm2」を知り,それを単位とした面積を求めることができる。
学習活動 | 発問と子どもの反応・指導のポイント | |
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1 | 広さ比べをする 広さ比べ① |
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広さ比べ② |
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広さ比べ③ |
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広さ比べ④ |
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広さ比べ⑤~児童用プリント~ |
④から⑤にかけては,正方形がいくつ分で比べさせ,普遍単位へと導いていくようにする。 |
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2 | 「1cm2 」の正方形を敷き詰めて,面積を比べる。 |
全員に「1cm2」の大きさの紙を準備し,敷き詰める活動をすることで,面積の単位で測りとるという意識をもたせる。また,面積を面としての広がりで見せていく。 |
3 | 「1cm2」を知る。 |
「1cm2」の用語や書き方を知らせ,単位の書き方は正しく書けるように一斉に書く練習をする。 |
4 | 「1cm2」を身の回りから探す。 |
中指の爪量感をとらえさせるため,自分の体や身の回りから「1cm2」と同じくらいの広さを見つける活動を入れる。 |
5 | 練習問題をする。 |
面積を求める練習問題をすることで「1cm2」のいくつ分で面積が表せることの定着を図る。 |
6 | 学習のまとめをする。 |
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(1) 直接比較から普遍単位による測定まで段階的に進めていったことで,普遍単位1cm2の必要性やよさが分かり,スムーズに学習を進めることができた。
(2) 「1cm2」を敷き詰める活動を取り入れたことで,「面積」の面としての広がりをとらえることができた。
(3) 早めに「1cm2」の単位を導入したことで,一時間の中で「1cm2」の活用や練習を繰り返し行うことができ,「1cm2」についての理解が深まった。