折れ線グラフは,関数的な関係を表す場合にも用いられるが,ここでは,資料を目的に応じて表したり,それを読みとったり,調べたりすることもねらいとする。
そこで,子ども自らが目的をもって資料を集め,それをわかりやすく表す方法として折れ線グラフがあることを知り,グラフから変化の特徴を読みとっていくことができるようにすることが大切である。
(1) 目的をもたせた資料の収集活動の工夫
理科の学習と関連させ,班毎に一日の気温を測定させておくことで,一日の気温の変化について関心をもたせる。
(2) 棒グラフから折れ線グラフへの過程をスムーズにし,折れ線グラフの特徴を読み取っていく手立ての工夫
棒グラフと折れ線グラフを比較していく中で,折れ線グラフの特徴やよさに気付かせる。
- 各グループの測定した気温を一つの棒グラフに表し,作り上げる。
- 測定していない時刻の気温を予想させる。
- 棒グラフと折れ線グラフを比較する。
変化の様子を表す折れ線グラフを知り,グラフの読み方がわかる。
学習活動 | 発問と子どもの反応・指導のポイント | |||||||||||||||||||||||||
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1 | 測定した資料を見て話し合う。 |
測定した資料
自分たちが測った記録表を扱うことで1日の気温について,より知りたいという意欲をおこさせ,気温が時間の変化に伴って変わっていくことをとらえさせる。 |
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2 | 資料を棒グラフに表し,気温の変化を読む。 |
一つのグラフに表す場合,テープを貼っていき,みんなでつくり上げたという気持ちをもたせる。 6時,7時は児童の在校時間を考えて教師が測ったものを準備する。
教師の測定の結果を出し,測定した変化の様子から測定しない気温が予想できることのよさに気づかせる。 |
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3 | 折れ線グラフの用語を知り,棒グラフと比べる。 |
折れ線グラフは,教師が書いたものを提示し,自ら棒グラフと比べていくようにする。 また,用語については,子どもの生活経験を生かし,特徴をとらえた名前を考えさせてから,正しい用語を知らせる。 |
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4 | 折れ線グラフの読み方を知る。 |
折れ線グラフの読み方は,時刻から気温,気温から時刻と両方から読ませる。加えて,指や目を動かしてとらえさせるとより意識づけられる。
途中の気温を読めることから,折れ線グラフのよさと特徴を知らせたい。 |
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5 | 折れ線グラフを読む練習をする。 | 【練習問題】
読み方を中心に練習するが,グラフの傾きに気づいた場合は軽く取り扱う。また,体を通して変化の様子をとらえさせておくとよい。 |
(1) 事前に班ごとに1日の気温を測定させておくことで,自分と違う班が測定した結果への関心も高まった。加えて,棒グラフをみんなでつくる活動も意欲的であった。
(2) 測定していない時刻の気温を考えさせることで,折れ線グラフでは線分の中間の値にも意味がある(ただし,正しい値ではない)ことに気づき,折れ線グラフのよさを自然と感じ取っていた。
(3) 既習の棒グラフと折れ線グラフを比較することで,棒グラフより折れ線グラフの方が,変化の様子を表したり,変化の様子を読みとったりすることに適していることに気づいていった。