ここでは,色板や棒を並べて形を作る中で,色板や棒をまわしたり,ずらしたり,裏返したりする活動を通して,図形の基礎となる経験を豊かにすることをねらいとしている。また,図形について親しみをもたせたり,生活と関連させたりして,図形についての豊かな感覚を育てていくようにすることもねらっている。
(1) 色板を動かす必要感のわく教材の工夫
窓の中にいるキャラクターを見るため,三角の色板一枚を開けるという場面を設定することにより,図形を動かす必要性を持たせ,基本的な図形の変化の仕方を理解させられる。
(2) 「まわす」「ずらす」「裏返す」操作と言葉を関連づけて図形を動的にとらえる場の工夫
変身ゲームを取り入れ,どの色板をどのように動かしたかを考えさせることで,図形の変化に合わせた言葉と操作を通して,図形を動的に構成することができる。
色板をまわしたり,ずらしたり,裏返したりする活動を通して,図形の変化に着目したり,図形を動的に考察したりすることができる。
学習活動 | 発問と子どもの反応・指導のポイント | |
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1 | 本時の学習内容を知る。 (くまさんの上に黄色の色板を置いて隠す) |
くまさんのいえのまどをあけよう。
窓開けのやくそく
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2 | 窓の開け方をいろいろ考えて動かす。 |
色板の動かし方は,いろいろあることを知らせ,言葉に出して動かすようにする。 自分の開け方を説明させながら,同じ動かし方をまとめていくようにする。その場合の動かし方の言葉を大事にする。 |
3 | 色板を使って変身ゲーム(練習問題)をする。 |
段階的に変身ゲームを取り入れて,操作や言葉に慣れさせるようにする。 |
4 | 棒を使った図形の変身の仕方を考える。 |
どの棒をどのように動かしたかを考えさせてから,移動させるようにする。 |
5 | まとめ |
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(1) くまさんの家の窓あけゲームを取り入れることで,子どもたちは何とか窓を開けようと三角形の色板の動かし方をいろいろ考え,3種類の移動にまとめることができた。
(2) 変身ゲームで「スー」「くるっ」「ぱたん」という言葉を言いながら,図形を動かすことで,図形の基本的な移動の仕方について,具体的に理解することができた。
(3) 時間にゆとりがあるときには,「スー」「くるっ」「ぱたん」の動かし方でできる図形を子どもたちに自由に考えさせてもよい。