数量の大きさを視覚的に捉えやすくするために,数量を棒の長さで表したグラフを棒グラフといいます。
右の棒グラフでは,棒の長さに着目すれば,どのスポーツを希望する者が多いか,希望の多い順番はどうかなど一目でわかります。
このように,棒グラフには,部分と部分の比較がしやすく全体の傾向や特微が捉えやすいというよさがあります。したがって,単に数量の大小をよむだけでなく,これらのよさを意識させることが大切です。
グラフについては,第2学年で絵グラフを学習していますが,棒グラフは絵グラフと違って一続きの棒で表すので,目盛りがないとわかりません。
目盛りの指導では,1目盛りが1を表すグラフを中心に扱い,その後で,右のような1目盛りが10を表すグラフなどを目的に応じて取り上げます。さらに,1目盛りが50,100などを表すグラフについてもよんだり,用いたりできるようにしておくこともよいことです。
棒グラフをかくときには,グラフ用紙の目盛りの数と資料の数量の最大値などを見比べて,1目盛りの大きさをいくつにするか見当をつけてからかかせることも大切なことです。
なお,棒グラフは,棒の長い順にかくと比較しやすく,見た目もきれいですが,時間的経過の決まっているものや配列の順序が決まっているものもあり,この学年では,その判断が難しいようです。指導では,これに触れる程度とし,実際には与えられた項目順にかかせるとよいでしょう。