平面上で,ある定点から等距離にある点の集まりを円といいます。
また,空間において,ある定点から等距離にある点の集まりを球といいます。
ところで,円や球を厳密に数学的に定義することは,第3学年の児童にとって困難なことでしょう。
そこで,教科書では,下のように児童の発達段階に応じて,例示的に定義するようにしています。
●円の定義
●球の定義
指導にあたっては,具体的な操作を通して,円や球についての正しいイメージを持たせ,それらの概念を理解できるようにすることが大切です。
例えば,円の場合,こまづくりをする,円のいろいろなかき方を考える,円を折って中心を見つけるなどの活動を取り入れるとよいでしょう。
また,この内容に関連して,コンパスを使いますが,単に円をかくだけでなく,長さを写しとったり,模様をかかせたりすることが大切です。
特に,模様づくりは,今後,図形の学習で必要なコンパスを用いる技能を高めたり,図形の持つ美しさに関心を持たせたりする上で,重要な経験となります。