長さ,重さ,時間の単位のように,ほかの単位を組み合わせてつくることのできないいちばんもとになる単位を基本単位といいます。
わが国では,基本単位として,長さにメートル(m),質量にキログラム(kg),時間に秒(s)をとっています。これらを基本単位とする単位系をMKS単位系といいます。
このほか,温度のケルビン(K),電流のアンペア(A),光度のカンデラ(cd)なども基本単位です。
速さ,面積,体積,……などの単位は,それぞれの大きさを表すのに便利なように決めればよいのですが,単位を利用する立場から考えると,可能な限り,ほかの量と関連させてつくるのが効果的です。ある量の単位を,ほかの量に関連させて選定する手続きを単位の組立といい,その結果得られた単位を組立単位(または誘導単位)といいます。組立単位は,基本単位を組み合わせた形になっています。
例えば,速さの単位は,単位時間に進む距離としています。つまり,速さの単位は,長さの単位と時間の単位から組み立てられた単位ということになります。
小学校で扱う組立単位には,速さ(メートル毎秒,m/s),面積(平方メートル,m2),体積(立方メートル,m3;リットル,L)などがあります。
なお,補助計量単位ということばがあります。
これは,基本単位,組立単位の量・倍量に相当する単位のことで,例えば,長さは,mが基本単位で,mm,cm,kmなどが補助計量単位です。
これは,1/10,1/100,10倍,100倍などの大きさを表す接頭語と,単位とを組み合わせて表す方法で,次のようになっています。