体積については,第5学年で,その概念とともに,直方体,立方体の求積公式が指導されています。
第6学年では柱体の体積を扱いますが,柱体については,底面積×高さと一般化して指導します。角柱,円柱の体積の指導では,第5学年の体積の公式を発展させ理解を深めることが大切です。
上のAの四角柱の体積は,直方体の体積=縦×横×高さの公式から,縦×横が底面積であることをおさえ,底面積×高さで求められることを理解させます。
次にBのような底面が直角三角形の三角柱について,底面積×高さで体積が求められることを理解させ,一般の三角柱についても,右のように考えて,同様の公式が使えることに気づかせます。
この後,一般の角柱についても三角柱に分けて考えることができることから,どんな角柱でも,底面積×高さで求められることへと導いていくとよいでしょう。
第5学年の面積の指導では,長方形直角三角形一般の三角形四角形の順に,三角形分割のアイデアで学習が展開されており,上述の体積の展開も,これと全く同じだといえます。必要に応じて,面積学習のアイデアを思い出させるとよいでしょう。
円柱についても,底面に内接する正多角形を考える方法と,円を分割して長方形になおす方法がありますが,どちらの方法もアイデアは同じです。