一般に,問題を解決する過程は,必要な情報を選択し,それを処理する過程と捉えることができます。ところが,算数科の問題は,必要な情報だけが提示され,その処理さえすればよいというものがほとんどです。
そこで,生きて働く問題解決力をつけるための情報選択問題を設定しています。
例えば,次の「よみとる算数」では,ともきさんが書いた日記の中に様々な情報が入り交じっているため,現実の世界の場面に近いといえます。
場面を見て,問題を解決するには,何を選択しなければならないかということが要求されます。このような問題を情報選択といい,その処理を情報処理といいます。
また,別の見方をすれば,情報過多(条件過多)の問題と見ることもできます。つまり,問題の解決に必要な情報(条件)より多くの物があるということです。
逆に,解決に必要な情報不足(条件不足)の問題も考えられます。その場合,自分で情報を見つけるという活動が要求されます。
これからの算数科では,情報選択・情報処理という観点で,現実の世界に近い場面の設定を大切にし,長文や資料などを読みとる力をみにつけていかなければなりません。