4年
温度とものの変化(2) もののあたたまり方   
水のあたたまり方の実験      
大阪府茨木市立穂積小学校
松下 誠夫

1.はじめに

 水は対流しながら温まっていきます。しかし水は無色透明なので,その様子を直接見ることはできません。そこで水を入れたビーカーの底に朱液(または赤インク)を1滴入れて,ビーカーの底をアルコールランプで温める方法で観察をします。これで温められた朱液が上に上がっていく様子を見ることができます。ただ朱液が上昇して全体に拡散してしまう時間が早いので,じっくりと観察することができません。また朱液が全体に拡散してしまうと,もう水の変化は見えなくなります。

 そこで温められた水が上昇し,さらに全体に拡散していく様子を,もっとゆっくりと観察できる実験セットを手作りしてみました。

2.実験セットの製作

 (1) 500mlのペットボトルと1500mlのペットボトルを用意する。

 (2)

 ペットボトルに直径14mmの穴をあける(合計4カ所)。

 (3)

 直径14mmのアクリルパイプを7cmの長さに切る(2本)。

 (4)

 アクリルパイプをペットボトルの穴に通す。

 (5)

 補強するためにゴム栓(厚さ1cm)も通して,接着剤でくっつける。

<連結部分>

3.実験の様子

 (1) ペットボトルに水を入れ,さらに小さいペットボトルに赤インクを入れる。
少量の味噌を入れておくと,水の循環がもっと見やすくなる。

<準備完了>

 (2)

 小さいペットボトルをお湯の入った容器に入れて,アルコールランプで熱する。

<実験開始>

 (3)

 温められた赤インクが上昇し,上のアクリルパイプを通って大きいペットボトルの中に入っていく。

<赤インクの流入>

 (4)

 大きいペットボトルに入る赤インクの量が増えて,赤い液面がだんだん下に下がってくる。

<赤インクの量が増える>


<上のアクリルパイプだけが赤い>


 (5)

 赤い液面が下のアクリルパイプにまで達すると,小さいペットボトルの方に吸い込まれる様子も観察できる。

<下のアクリルパイプから赤インクが吸い込まれる>


<2つのアクリルパイプの様子>



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