数学トピックQ&A
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2次関数の決定
Q  グラフの条件から2次関数を求める問題は,いろんなタイプがあって,解法もそれぞれ異なっていてややこしいです。
A  ややこしいことはありません。考えられるタイプは例題〔「数学I」(007) p.71,72,「新編数学I」(009) p.78,79,80〕に書いてありますが,次の3つの場合になります。
  (1) 頂点とそれ以外の1点を通る。
  (2) 軸がわかっていて,軸上にない2点を通る
  (3) 3点を通る
 このとき,求める2次関数を
  y ax2bxc・・・・[1]
とするか,または,
  y a (xp)2q・・・・[2]
とするかの違いです。
(1) の場合,頂点の座標がわかっているのだから,[1],[2] のどちらにしたいですか。
Q  それは当然 [2] の方でしょう。
A  それでは,(2)の場合,[1] の式を使って,教科書の例題〔「数学I」(007) p.71〕を解いてみましょう。

例題 軸が直線 x =2で,2点(1,3)(5,−5)を通る2次関数.

Q  求める2次関数を y ax2bxc・・・・[1]とおくと,
  軸は直線 x だから,=2より b=−4a
つぎに,グラフが(1,3)(5,−5)を通るから
  3=abc
  −5=25a+5bc
これらに b =−4a を代入すると,
  −3ac =3
  5ac =−5
これを解いて,a =−1,b =4,c =0
つまり,y =−x2+4x
A  正解です。ただ,[2] の式を使った教科書の解と比べてみると,教科書の解の方が簡単ですね。このわけは,軸がわかっているから [2] では y a (xー2)2q とおけるので,求める文字が aq の2つ,上の解では,abc の3つです.求める文字の数が少ないときの方が簡単といえるでしょう。
 次に(3)の場合はどうですか。
Q  これは [2] の式で例題5〔「数学I」(007) p.72〕を解くと,
  A(−1,8) を通るから, 8=a (−1ーp)2q ・・・・
これは大変です。[1] の式で解く方が簡単です。
A  では,(3)の場合,特に,2点が x 軸上にある場合を考えてみましょう。

問題 グラフが x 軸上の2点(1,0),(3,0)(−1,16)を通る2次関数を求めよ

 この場合は,(1,0),(3,0)に着目して,求める関数を
  ya (xー1)(xー3)・・・・[1]
とおくと,求める文字が a だけとなって,[1] のグラフが(−1,16)を通るから,[1] に,x=−1,y=16とおいて,16=8a より a=2
 このように,簡単に解けるうまい方法があります。