まず,2次関数 y=2x2 のグラフをもとにして,y=2x2+3,y=2(x−4)2,
y=2(x−4)2 +3 のグラフをかいてみよう.
y=2x2+3 のグラフ
y=2x2+3 のグラフは,y=2x2 のグラフを y 軸方向に3だけ平行移動したものである.
いいかえれば,y=2x2+3 のグラフは,y=2x2 のグラフと同じ形(平行移動すると重なる)であり,頂点が原点でなく,(0,3) になっている.
このことを,グラフをかくという観点から考えれば,y=2x2+3 のグラフをかくには,点(0,3)を原点とみなして,y=2x2 のグラフをかけばよいことになる. つまり,点 (0,3) を原点とみなし,さらに,x 軸を,この点を通り実際の x 軸に平行な直線とみなして,これらを基準に,関数 y=2x2 のグラフ上の点の (0,0),(1,2),(2,8),(3,18),…,(−1,2),(−2,8),(−3,18),…をプロットすればよい.
y=2(x−4)2 のグラフ
y=2(x−4)2 のグラフは,y=2x2 のグラフを x 軸方向に4だけ平行移動したものである.
このことを,グラフをかくという観点から考えれば,y=2(x−4)2 のグラフは,y=2x2 のグラフと同じ形(平行移動すると重なる)であり,頂点が原点でなく,(4,0) となるようにかけばよいことになる.
つまり,y=2(x−4)2 のグラフをかくには,点 (4,0) を原点とみなし,さらに,y 軸を,この点を通り実際の y 軸に平行な直線とみなして,これらを基準に,y=2x2 のグラフをかけばよい.
このとき,あくまでも点 (4,0) を原点とみなして,これを基準に,関数 y=2x2 上の点をプロットしていて,y=2(x−4)2 の計算はしていない.
y=2(x−4)2 +3 のグラフ
y=2(x−4)2 +3 のグラフは,y=2x2 のグラフを x 軸方向に4,y 軸方向に3だけ平行移動したものである.
このことを,グラフをかくという観点から考えれば,y=2(x−4)2 +3 のグラフは,y=2x2 のグラフと同じ形(平行移動すると重なる)であり,頂点が原点でなく,(4,3) となるようにかけばよいことになる. そこで,y=2(x−4)2 +3 のグラフをかくには,点 (4,3) を原点とみなして,さらに,x 軸をこの点を通り実際の x 軸に平行な直線とみなし,y 軸をこの点を通り実際の y 軸に平行な直線とみなして,これらを基準に, y=2x2 のグラフをかけばよい.
このとき,これまでの場合と同様に,あくまでも点 (4,3) を原点とみなして,これを基準に,関数 y=2x2 上の点をプロットして,y=2(x−4)2 +3 の計算はしてない.
このように,ある点を原点とみなし,これにあわせて,x 軸とy 軸を想定して,y=2x2 のグラフをかけば,2次関数のグラフがかける.
2次関数 y=−2x2+8x−5 のグラフをかいてみよう.
この関数を変形すると,y=−2(x−2)2 +3 となる.
そこで,点 (2,3) を原点とみなして,関数 y=−2x2 のグラフをかけばよい.
このとき,y=−2(x−2)2 +3 の計算はせず,関数 y=−2x2の計算から,このグラフ上の点をプロットする.
一般に,2次関数のグラフをかくには,次のようにすればよい.
[1] この関数を y=a (x−p)2 +q の形に変形する.
[2] 点 (p,q) を原点とみなして,関数 y=ax2のグラフをかく.
このとき,あくまでも点 (p,q) を原点とみなし,さらに,x 軸をこの点を通り実際の x 軸に平行な直線とみなし,y 軸をこの点を通り実際の y 軸に平行な直線とみなして,これらを基準に, y=ax2のグラフをかけばよい.
このとき,関数 y=ax2上の点をプロットして, y=a (x−p)2 +q の計算はしない.
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