情報授業実践記録 |
|
高校生活スタート時の |
|
千葉県立高等学校 |
|
1.はじめに
義務教育終了時の『情報活用能力』の実態 |
|
教科「情報」では、入学当初より系統だった指導をすることにより、『基本的な情報活用能力』の育成が基礎になると考えて取り組んできました。 [アンケート内容はこちら](PDF形式)
全体のポイント(図1)にピークが二つあることから、格差がはっきりと読み取れました。両極端の生徒がいることから、家庭間の格差、グループ実習による弊害などを感じ取りました。 |
|
2.情報Aの授業展開
|
|
(1) 概要 「基本的な情報活用能力」の育成を目的としました。 特に入学早々には、全員が基礎的な実習を通して基本を再確認し、経験の少ない生徒を引き上げることを目標にしました。 曖昧なままになりやすい名称や用語、操作方法なども、できるだけ正確に紹介するとともに、その後の学習の基礎となる事柄を意識的に盛り込むように工夫しました。そして、経験が豊富な生徒にとっても、「科学的な理解」「情報社会に参画する態度」の学習の基礎として、その後の学習に活かせる内容となることを期待しました。 (2)授業展開
(4)課題 |
|
3.まとめ
|
|
「情報教育」(=教科「情報」)は、卒業後に「情報化社会」を生きぬいていく今の高校生にとって、とても重要です。また、高校在学中も「総合的な学習の時間」の他、さまざまの教科の「授業の情報化」が進むことも期待されています。これらを円滑にするためにも、入学時点での「基本的な情報活用能力」が大切だとあらためて思います。 将来的には、小学校から高校まで、発達段階に応じて、情報に関する基礎基本を系統立てて学んでいけるように、機運が高まることを願っています。 例えば、小学校高学年の算数で2進数を、中学校の数学または技術家庭科で16進数(できればsRGBコードなどと関連付けて)を学ぶことは、児童生徒の興味関心とも一致することと感じています。そして、高等学校でHTML言語やプログラミングなどと出会うときの基礎として効果的だと思います。 決して義務教育や高等学校の現状を批判するつもりはありません。これから、皆で考えられたらいいなと思っているということです。 (*1)1995年から5年間、旧学習指導要領による教育課程の開始時から、県立高校(普通科、女子)で3年次選択科目として「情報処理(商業)」を(専門の理科と並行して)担当していました。この間にOSはMS-DOSからWin95へ、学校もインターネットにつながるようになりました。 当時は、マウスの持ち方から指導したものでした。現在は、ダブルクリックができない生徒は皆無です。このように高校生の『情報活用能力』は高まっていますが、つまずきやすいところは共通していると感じています。 (*2)前任校(普通科、共学)の教育課程は、1年次に「情報A」(必修)、3年次に「情報C」(選択)となっていました。1年次に普通教科「情報」を全員履修とすることは、入学直後に『情報活用能力』の基礎基本を徹底できる長所があると考えます。 |