1.はじめに
3年生に「3年間で一番苦手な単元は?」と質問したところ,一次関数と答える生徒が多かった。特に数学が苦手な生徒は関数どころか,座標の読み取り方でつまずいてしまうこともある。
そこで,せめて関数の入り口に当たる「座標の読み取り」を全ての生徒が理解して比例・反比例の内容に入れるように工夫をした。
2.単元
比例と反比例(1年生)の導入
3.授業実践(略案)
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学習活動 |
教師の支援 |
導入 |
学校の場所を質問する。 ※「○○のとなり」「△△の下」など地図の場所の読み方を説明する。 |
学校付近の地図を配布する。 出てくる意見に耳を傾ける。 |
地図と同じように自分の机の位置を答えさせる。 |
教室の机の配置図を配る。 |
展開@ |
地図や机の配置と同じように「ヒミツの暗号カード」を使って文字の位置を確認させる。 |
ヒミツの暗号カード@を配布する。 ヒミツの暗号カードの使い方の説明 |
暗号文を読み解く(ヒミツの暗号文@) 暗号文を読み解く(ヒミツの暗号文A) |
ヒミツの暗号文@がわかった生徒は答えを申告し,ヒミツの暗号文Aを配布 |
展開A |
暗号文を読み解く(ヒミツの暗号指令@) 暗号文を読み解き,暗号文を作る(ヒミツの暗号指令A) |
負の数を含んだグラフに拡張することを説明。 ヒミツの暗号指令Aで自由な文章を考え,座標の読み取り方と記入の仕方を体得させる。 |
まとめ |
ヒミツの暗号カードがこれから学習する座標を表すことを理解する。 通常のグラフ用紙で座標の読み取りと座標記入を練習し,関数を学習する上で座標が最も大切となることを理解させる。 |
座標の読み方とグラフへの座標の記入方法を説明。 比例・反比例の学習で座標の読み取り方,座標の記入が大切であることを説明。 |
4.実践を終えて
苦手意識の強い関数の導入として,座標の読み取りと記入が理解できるかが大きな課題である。ゲーム感覚で,動きのある活動をさせることで興味を持ち,最初のつまずきをなくすことができる。
授業実践を行ってみて,これまでの単元で数学が苦手であった生徒も興味を持ち,楽しんで活動でき,一人もあきらめることなく授業を終えることができたことが大きな成果であった。
ヒミツの暗号カード@ |
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ヒミツの暗号文@ |
( 7 , 0 ) → □ |
( 0 , 2 ) → □ |
( 7 , 1 ) → □ |
( 1 , 0 ) → □ |
( 0 , 2 ) → □ |
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ヒミツの暗号文A |
( 1 , 6 ) → □ |
( 7 , 2 ) → □ |
( 5 , 4 ) → □ |
( 6 , 6 ) → □ |
( 5 , 4 ) → □ |
( 1 , 6 ) → □ |
( 7 , 6 ) → □ |
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ヒミツの暗号カードA |
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ヒミツの暗号指令@ |
( 3 , 3 ) → □ |
( 0 , 1 ) → □ |
( −1 , −2 ) → □ |
( −1 , 0 ) → □ |
( 2 , 3 ) → □ |
( −1 , −3 ) → □ |
( −2 , −1 ) → □ |
( −3 , 0 ) → □ |
( −1 , −2 ) → □ |
( −1 , −1 ) → □ |
( −2 , 0 ) → □ |
( 0 , −1 ) → □ |
( 4 , 4 ) → □ |
( 2 , 0 ) → □ |
( 1 , 0 ) → □ |
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ヒミツの暗号指令@ |
質 問 |
( 1 , 0 ) → □ |
( −2 , 2 ) → □ |
( −1 , 4 ) → □ |
( 0 , −3 ) → □ |
( 2 , 2 ) → □ |
( −1 , −1 ) → □ |
( −2 , −2 ) → □ |
( 1 , 2 ) → □ |
( 0 , −3 ) → □ |
( 1 , 2 ) → □ |
( 1 , 0 ) → □ |
( 3 , −2 ) → □ |
? |
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あなたの答え |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
□ → ( , ) |
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