文字式の学習前のため,円周率を用いた計算など計量の内容は扱わないで,平面図形や立体の構成と位置関係の把握などについての内容を中心に学習する。知識を得たり計算したりすることよりも,いろいろな図形を考察する観点や方法を知り,図形的な表現力,直観力,洞察力を育成することが重要であると考える。
時 |
学習の流れと内容 |
学 習 活 動 (計画と実際) |
1 |
身の回りにある立体を人に伝える 条件の把握
伝えられた言葉から立体をイメージする |
○ |
身の回りにはどんな立体があるか(単純な形)を見つける |
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・ |
身の回りにある立体を言葉で学級全員に伝える |
・ |
伝える言葉は5つ程度として,使う言葉の約束事は下記のとおりとする
※使ってもよい言葉: |
面の形(三角形,正方形等),辺,頂点など,中学校の平面図形で学習した言葉
その他,日常的に使われている言葉 |
※使ってはいけない言葉: |
具体物として形容する言葉(例:プリンのような形) |
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聞き手は自分のイメージした図形を見取図にかく(三角錐) |
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見取図でかくことが難しいので粘土で作る(コンデンスミルクの容器) |
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2
↓
4 |
特徴を伝える,伝えられた言葉から材料を決めて立体を作る |
○ |
基本的な立体図形について,その特徴を人に伝え,聞き手は粘土,竹ひご,厚紙を利用して実際に作る(ただし,2種類以上の材料を使う) |
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・ |
特徴は紙に5項目かき,聞き手側に質問があれば口頭で情報を交換する |
・ |
紙にかく特徴の5項目は,前時の約束事と同様で,形を図で表してはいけない |
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<左の条件から粘土,竹ひご,厚紙の中の2種類以上を使って作っている各班の立体> |
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<ある班のできあがった立体> |
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5
↓
7 |
形を伝える多面的な見方の共有 |
○ |
伝えた特徴(5項目)と,作った立体を提示して,どんな観点で伝えていたかを振り返る |
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<伝えた5項目は教室掲示し,分類のための支援をする> |
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構成する観点に気づくための支援 |
○ |
グループごとに作った立体をもとにして,作るときに伝えた観点を利用したり,それを発展させたりして仲間分けをする |
○ |
それぞれの立体の特徴をまとめ,ネーミングをする |
○ |
同じ分類で,別のネーミングができないかを考察する |
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<ある班が分類した2種類の視点> |
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○ |
分類された立体について,基本的な用語をおさえながら仲間分けを整理する
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<多面体をおさえ,八面体の名前をつける> |
<構成する観点の例>
【構成要素の数】 |
頂点・辺・面・底面の数 |
【位置関係】 |
平行(垂直)な辺・面,底面に垂直な辺・面 |
【投影図】 |
真上から見る,正面から見る,横から見る |
【立体の構成】 |
形体,線・面を動かして(回転して)できる |
【切断】 |
底面(回転の軸)に平行・垂直に切る |
【展開図】 |
底面の形,側面の形,切り開いた形 |
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8 |
位置関係の体系化 |
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9 |
具体物への働きかけと振り返り |
○ |
身近な立体について,それを紹介するレポートを作成し,紹介する
・ |
形そのものが複雑な形は選ばない,大きさは自由,二つを比較してもよい |
・ |
表に紹介文,裏に見取図か写真を貼り印刷,紹介して,お互いに講評を書く |
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