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山形県 中学校数学教諭 |
1.はじめに 関数的な見方・考え方についての指導は,小学校からはじまり,中学校・高等学校へと児童生徒の発達段階に応じて,段階的・発展的に展開される。特に,中学校での関数の表現方法は,式による表現が登場し,グラフが負の数の領域に広がるなど,小学校での表現方法から多様性を増していく。 以上のことから第1学年で学習する「比例・反比例」では,事象間の数理的な関係を見つけ出し,式で表すことができ,負の領域に広がったグラフを的確に表現できることを関数の導入として重視してきた。特に,「座標」に関する学習は,負の領域に広がるグラフの表現に直結するため,その内容を十分に理解することは不可欠である。そこで,「五目並べ」など他と交流するゲームを取り入れることで,その抽象的な表現方法をより身近なものとし,理解の定着を図ることにした。 2.授業の内容 五目並べの次の1手を考え,それを相手にどのように伝えるかを考える。これにより,「基準」や「伝え方のルール」の必要性に気づき,より簡単に伝えるための工夫が生まれ,自然に「原点」,「座標軸」,「座標」に関する知識を身につけることが出来ると考えた。 3.授業の実際
4.授業を終えて 今回,生徒自身の意見をもとにルール作りをしたことによって,点の位置を座標で表現することに対する抵抗感が生じなかった。また,その後のグラフの指導についても的確に表現できるようになり,むしろグラフを得意とする生徒が多かったように感じる。このような学習の交流を通して得られた知識は,非常に定着度が高いことを痛感した。 |
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