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前回は、「問題嫌だ!参考書やりたくない!」と言われときの対応策についてお伝えしましたが、今回は例え参考書が数ページしか進まなかったとしても、購入してよかったと思える。
関わり方についてのご紹介です。
・記憶がもっとも定着する
・理解度が増す
方法として、「人に教える」という方法があります。
参考書の答えをみて分かったような気になって、いざ、また類似問題を解いてみると全く理解できていなかった。という経験が誰にもあると思います。
この「わかったつもり」という認知のミスを防ぐために効果的な方法が「人に教える」という方法です。(学校でも子ども同士の教え合いを効果的に使うことが有効といわれています)
うまくいくポイントは、親が比較的苦手な単元もしくは子どもが一生懸命頑張って考えて解けた問題を選んで、「教えて」とお願いをしてみてください。そして、最初は「なるほど!」「よくわかった!」と子どもを認める声掛けをして生徒役になりきって聴くことを徹底しましょう。
よく、子どもがつまずいている問題を教えてもらいましょう。
というアドバイスを目にしますが、これはじめからやってしまうと親の方に指摘スイッチが入り、子どもにはできないスイッチが入る傾向があります。
するとこの取組み自体が嫌いなものに分類されてしまうかもしれません。それでは本末転倒です。
家族が「なるほど!」と喜んで話しを聞いてくれる。
僕/私も先生になった気分で楽しい!
この感情がうまれて初めて、苦手な問題の説明ができるようになる。という順番を忘れずに
参考書を活用して「人に教える」練習にチャレンジしてみてくださいね。
2020年度に小学校を皮切りに始まった新学習指導要領による教育。
各教科の評価方法が
「知識・技能」
「思考・判断・表現」
「主体的に学習に取り組む態度」
という3つの柱で判断されるものへと変更になりました。
1問1答式のような知識だけを問う問題だけではなく、知識をつなげて思考したり、自分なりの意見を考え言語化したりするような問題が増えてきていることにお気づきでしょうか?そして学習指導要領の変更に紐づく形で、受験問題も今後、更に思考力を問う問題が増えていくことが予想されています。
私たち親世代は
・問題を間違えないで解くこと
・記憶すること
に価値を置きがちでしたが、
これからの時代は
・知識を組み合わせて活かしたり、適用したりすること
・自分の意見に自信を持って表現すること
が大切になります。
実は新興出版社の教科書完全対応の参考書(教科書ぴったりトレーニング)は、知識や暗記力を問う問題だけではなく、観点別学習状況の評価に基づいた「思考・判断・表現」という項目に繋がる問題がバランスよく配置されています。思考力を養う単元を中心に、子どもと問題を解いていくことによって、知識をつなげて思考したり、自分なりの意見を考え言語化したりするような学びを深めていくことができます。
AI化、情報化社会がますます進む今、今まで以上に主体性や問題解決能力、思考力が重視される時代へと変化していきます。時代の変化を見据えた上で、学習参考書を通して、親子ともに思考をバージョンアップさせる時期に来ていると感じています。
全5回に渡るコラムの中にコミュニケーションツールとしての活用方法が散りばめられていたことにお気づきでしょうか?
・参考書を買う前に
「どうしてこの参考書にしようと思ったの?」
「この参考書にチャレンジするとどうパワーアップするのかな?」
「どの場所でこの参考書をやると集中してできそう?」
と作戦会議をすること
・イヤーとなったときも
「そんな日もあるよね」
「どこがイヤ!と思ったんだろうね」
と子どもの心を認める関わり方だったり、苦手な部分を細分化して言語化するサポートをしたりすること
これら全てが参考書というものを通して、子どもが成長するために必要な
・やりたいと思えるものを見つける目
・やりたいと思ったものを継続するモチベーション管理法
・パフォーマンスが上がる方法を考える視点
・今のままの自分も認める視点
・問題解決視点
という
もしかすると、「眼の前の勉強以上に大切な社会で生きていく上で必要なスキルを育成するサポートになる」そう思うと、
今までの
・きれいな字で書くこと
・全問正解すること
・スピーディーに解くこと
という
眼の前の視点だけに縛られることなく、長期的な視点でサポートできるかもしれません。
学習参考書
=
社会で生きていく上で必要な力を育てるための
コミュニケーションツール
そのようなイメージで関わっていただけると、親子で参考書に取り組んだ想い出が
将来思い返したときに素敵な思い出の1つとして記憶に残っていくように感じています。
全5回にわたる参考書を最大限活用するためのコラムお楽しみいただけましたでしょうか?眼の前の正解不正解だけにこだわることなく、思考力育成、心の育成に繋がる学習参考書の活用方法について記載させていただきました。参考書の時間がヤラナケレバナラナイ時間ではなく親子の交流ができる楽しい時間になりますようにという気持ちを込めてコラムを終えたいと思います。
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