2.参考書を活かせるかどうかは、渡す前に決まっている!参考書を渡す前に親が知っていて欲しい3つのポイント(環境設定編)

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2023.04.14

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前回は参考書を購入する前の判断基準と、学習を始める前段階で参考書に対してプラスのイメージを持つことの重要性についてお話しました。そして、今回は環境設定編です。購入した参考書を始めるときに、できるだけハードルは低く、かつ前向きな気持ちで進めていくことができるよう、サポートする方法を紹介します。

①タイプに合わせた渡し方を攻略する

お子さんは文字を読むのが好きですか?それとも、図や絵を見るのが好きですか?
例えば、本を選ぶときに小説系や文字の多い絵本を選ぶのか?それとも絵や写真の多い図鑑を選ぶのか?などでも判断することができます。
もし、文字を読むことが苦手だったり、集中力があまり続かなかったりするならば…文字量の多いページを最初に見せることはやめましょう。初見時点で、子ども自身が受け入れられなければ、どれだけ内容が充実している参考書であっても全く意味をなしません。
だからこそ、参考書の渡し方が大事です。もし、お子さんが文字情報の多いものを好まない場合は、ドリルでかつ切り取れるタイプの参考書を用意することをオススメします。

例えば、「全科ドリルの王様」や「ドリルの王様」のように切り離して使用できる参考書を1ページだけ渡すのと、1冊ドサッと渡すのとでは、子どもに与える心理的負担が全く異なります。そして、裏技をお伝えするならば、その1ページを更に半分に折って渡すだけでも、子どもの反応がガラッと変わることがあるので是非お試しください。この方法は幼児教室の先生時代にも効果てきめんでした。

一方で、文字が多い方がグッと集中できてゾーンに入ることができるというお子さんもいます。また終わった後の達成感に価値をおくタイプのお子さんも同じく、1ページに情報量が多い参考書が好きな傾向にあります。

我が子がどちらを好むのか?知っているだけでも、学習ハードルを下げることができますので、是非、お子さんをよく観察してみてください。

②時間を攻略する

1日のスケジュールを思い出してお子さんの心の余裕を把握しましょう。
・朝の勉強は脳が働いているので効果が高い
・夜寝る前は記憶の定着率が高い
このような情報を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、「一般的には」という枕詞がつくことを忘れないでください。
・朝起きるのが極端に苦手な子もいるし
・夜は眠たくて全く頭が働かない子もいる
人は遺伝子によって夜型か朝型かが決まっているという研究もあります。その研究結果よりも大切なのは、目の前の子どもがいつ、心が穏やかで前向きな気持ちでいるのか?
逆に、いつ、声をかけるだけでも不機嫌な態度になるのか?を観察することです。

子どもたちが勉強をするベストなタイミングは
子どもの心に余裕があるときです。

子どもの心の余裕があるときに、前項でお伝えした、最もハードルの低い簡単な勉強から手渡すことで「ちょっとやってもいいかな?」と思わせられたら、準備はOKです。参考書というのは、始めるまでがもっとも辛く、面倒な気持ちになりがちですが、いざ、始めて見ると、エンジンがかかって乗り気になることが多いものです。「子どものご機嫌時間を制するものは学習習慣を制する。」という気持ちで、まずは子どもの1日の様子を観察してみてください。

③勉強場所を攻略する

時間と同じように、子どもにとって必要な環境設定の1つが勉強する場所選びです。「リビング学習が効果的」という情報もよく聞かれることでしょう。しかしながら、複数人の兄弟がいて、なおかつ、色々なモノに興味をもつ好奇心旺盛なお子さんの場合、
・たくさんの人がいる
・おもちゃやテレビやゲーム、本などの誘惑がある
・生活音がしている
・机の上にモノがたくさんある
このような状態が、集中を妨げる要因になっている可能性もあります。リビングが必ずしも勉強に向いているとは限らないということも意識してみてください。
まずは、参考書で学習をしているときに、どんなタイミングで集中力が切れることが多いのか?を観察してみてください。障壁になっているものを取り除くことで子どもの集中力がUPする可能性が大いにあります。

以上が、子どもに「勉強しなさい」という一言を言う前にできる環境設定の工夫です。勉強が嫌だと言われた後に対応するのではなく、子どもの学習意欲を育てる準備を丁寧にすることで勉強のストレスを取り除くことができます。少し手間に思うかもしれませんが、少し整えるだけで、後々のストレスが親子ともに減るとするならば、チャレンジしたいと思えませんか?参考になるものがありましたら、ぜひお試しください。

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