【小学生】五月病を予防するために食べさせたい食材とレシピ

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目次

2022.03.16

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1.五月病ってどんな病気?その症状は

1-1.環境変化によって引き起こされる適応障害

新学期になるとクラス替えやクラス担任の交代、入学・進級することで学習内容がむずかしくなる、生活リズムが変わるなどの大きな変化があります。最初は「頑張らなければ!」と気が張っているため、無理に新しい環境に適応しようとし、体から発する悲鳴に気がつきません。
ところがGWでしばらく体を休めるとそこから体調の異変を感じることがあります。それが「五月病」です。五月病は正式な病名ではなく、病院に行くと多くは「適応障害」と診断されます。放置をしておくと病気が悪化することもあるため、子どもの体調変化には気をつけましょう。

1-2.五月病の症状とは?

五月病になると、一体どのような症状がみられるのでしょうか?代表的なものをご紹介します。

・落ち着きがなくなりイライラ、ソワソワしている
・集中力が落ち、忘れ物が多くなる
・それまで楽しいと思っていたことが楽しめない
・食欲不振や睡眠障害(夜眠れない)、胃痛、頭痛、めまい
・登校拒否

元気の良かった子どもが急に食欲不振になる、友達と遊びたがらない、イライラすることが増えたなど気になる変化があれば見逃さず、医療機関を受診させ治療を受けましょう。
治療には薬物治療や認知行動療法がありますが、もっとも大事なのは親を中心としたサポート体制です。「たいしたことはない」と放置せず、子どもの症状を観察してフォローすることが重要です。

2.五月病を防ぐための鍵は「脳内物質」

2-1.脳内に張り巡らされた神経には「すき間」がある

脳のなかにある約1000億個の神経(その先端はシナプスと呼ばれます)はガッチリつながっているわけではなく、ほんの少しだけ空間が空いており完全にはつながっていません。これは頭を強打したときなどに神経を連続して損傷しないための工夫です。
シナプスの間を行き来する物質は「神経伝達物質」と呼ばれており、この物質は食事から摂取した栄養素からつくられます。強いストレスを受け続けると、この神経伝達物質の分泌量がどんどん減少し、自律神経のバランスが乱れ心身に悪い影響がでます。

2-2.主な神経伝達物質とは?

神経伝達物質にはいくつか種類がありますが、重要なものをご紹介しましょう。

・ドーパミン…生きる意欲を高める脳内物質で、褒められたときや喜びを感じたときに分泌されます。別名「快感ホルモン」とも呼ばれます。
オリンピックでメダルを授与される選手の脳内では、かなり活発に分泌されているはずです。
・ノルアドレナリン…ストレスがかかると、この脳内伝達物質が分泌されます。積極性や集中力アップをもたらし、ストレスや不安に打ち勝とうとする気持ちが出てくるのが特徴です。
ただし過剰に分泌されると外部に対して攻撃的になります。
・セロトニン…別名「幸せホルモン」と呼ばれ、気分や精神、感情の安定に深くかかわる重要な脳内物質です。

このセロトニンがドーパミンやノルアドレナリンの量を調整しており、メンタルにもたらす影響が強いのが特徴です。うつ病の患者は、このセロトニンやノルアドレナリンの分泌量が低下していると言われています。

2-3.神経伝達物質をつくる栄養素を取りいれる

周囲のストレスによって引き起こされる五月病ですが、栄養バランスの悪い食生活をしていると脳内伝達物質が思うようにつくられません。
そのため、セロトニンやノルアドレナリンの元になる栄養素を摂取し、五月病のリスクを低減しましょう。

3.五月病予防に役立つ食材について

3-1.セロトニンに必要な栄養素

セロトニンを合成するために必要な栄養素についてチェックしていきましょう。

・トリプトファン…体内でつくることのできない必須アミノ酸なので、食事の内容が大切になります。肉や魚、卵、大豆製品(納豆や豆腐など)、ナッツ類、バナナ、乳製品(チーズやヨーグルトなど)に含まれます。
・ビタミンB6とB12…セロトニンの合成に必要な栄養素です。カツオやマグロ、バナナ、ニンニク、牛レバーなどに含まれます。
・カルシウムとマグネシウム、鉄…脳内伝達物質の合成に不可欠な成分で、干しエビ、パセリ、しじみ、きくらげ、ひじきなどに含まれます。

3-2.ノルアドレナリンに必要な栄養素

チロシンと呼ばれる栄養素がノルアドレナリンのもとになります。この栄養素を含む食品は乳製品、大豆製品、卵、アボカド、バナナ、アーモンド、しらす干し、鰹節などになります。
こうしてみると、さまざまな食品をまんべんなく摂取することが重要であることが分かります。果物のなかではバナナが効率よく栄養がとれますし、肉類や魚類をバランスよく摂取することも重要です。大豆製品も精神安定のために役立つ食材です。

4.五月病を防ぐためのレシピ

4-1.大豆ハンバーグ

大豆はトリプトファンの原料になるため積極的に取り入れましょう。

大豆(水煮)…100g
豚ひき肉…50g
玉ねぎ…1/4個
パン粉…大さじ1
卵…1個
塩…少々
コショウ…少々

大豆(水煮)とひき肉はできるだけ細かくみじん切りにしてほかの材料と混ぜあわせます。生地を5等分にしてフライパンでじっくり焼いて完成です。
オーブンを使用する場合は、180度に予熱し15〜20分加熱します。

4-2.バナナプリン

うつ病の予防にバナナは効果的と言われています。子どもでも食べやすい食材なので、積極的に取り入れていきましょう。

バナナ…2本
砂糖…大さじ1
牛乳…200ミリリットル
レモン汁…大さじ2杯

バナナは皮をむいて切り、耐熱容器に入れてレンジ(500W)で約3分加熱します。
バナナと砂糖、牛乳、レモン汁を加えて、ミキサーでかき混ぜます。そして、容器にいれて冷蔵庫で3時間から半日固めれば完成です。

 

参考記事:子どもが五月病になったときの対処法
参考記事:子どもが発する「不登校のサイン」
参考記事:子どもの「不登校のサイン」に対して親ができること
参考記事:家にいる時間が増えた今、集中力をあげる勉強の環境

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