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1-1.重すぎるランドセルの中身
小学生が普段背負って登校しているランドセル。その重量が「かなり重い」として問題になっています。教科書やノート、ドリルなどの副教材、ペンケース、水筒、さらに最近はタブレットを入れて登校する小学生も増えています。ほかにも習字道具や給食袋、体操服、上履き、楽器類などの道具も持ち運びしなければなりません。
東京都内の調査ではランドセルの重量は平均で約7.7キログラムという結果もあり、大人でもかなり大変な重さになっています。この荷物を体力や筋力のない小学生低学年が毎日背負うとなると、心身に不調が起きてもおかしくありません。
1-2.子どもが背負える適正重量とは?
では子どもが背負える重量の適正量はどれくらいなのでしょうか?アメリカでの調査ですが、小学生の場合は体重の約10%程度が適切と言われています。
体重25キログラムの小学生なら2.5キログラム前後の重量が適正なのです。ところがランドセルの重さは適正重量以上の重さになっており、小学生の体にはかなりの負担がかかっています。
1-3.体だけではなく心にも影響が
重いランドセルを毎日背負うことで「肩こり・背中の痛み・腰の痛み・頭痛」などの症状が慢性的に発生する可能性が高くなり、さらに背骨が曲がり猫背になるリスクも。
さらに頭痛や肩こりなどの痛みから「学校に行きたくない」と抑うつ状態になる生徒もいます。重すぎるランドセルは不登校の原因になり、深刻な問題となっているのです。
2-1.ランドセルを軽くする置き勉
置き勉とは、登下校時の荷物を少なくして生徒の負担を減らすため、使わない教科書やノート、副教材などを学校に置いておくことをいいます。「置き勉強道具」を略して置き勉と呼ばれています。
2018年9月に文部科学省から全国の教育委員会に向けて「重いランドセルやカバンによる負担を軽減するため置き勉を認める」よう通達が出されており、ランドセル症候群解決のために動き出しているのです。
2-2.置き勉のメリットとは?
学習に必要のない教科書やノート、ドリルなどの副教材を教室(ロッカーや机の中)に収納すれば、ランドセルの中身を減らし生徒の負担はかなり軽くなります。ほかにも以下のようなメリットがあります。
・身軽になることで犯罪に巻き込まれるリスクが減る
・通学時の転倒(ケガ)を防ぐ
・忘れ物が減る
重いランドセルを背負っていると、急に背後から不審者に声をかけられたとき素早い行動ができません。また驚いて行動すると転倒のリスクもアップ。置き勉は生徒の心身の不調を防ぐだけではなく、身の安全性をも高めてくれるのです。
2-3.置き勉のデメリット
では置き勉のデメリットはなんでしょうか?
・必要なものを自宅に持ち帰り忘れる
・教室に置いた教科書がいたずらされる。紛失するリスク
置き勉のデメリットは自宅学習に必要な教科書やノート、副教材などを学校に置き忘れてしまうことです。教科書やノートがないと自宅学習や宿題が思うように進まないことも。
また鍵付きのロッカーを用意しないと教室に置きっぱなしの教材がいたずらされる、なくなるリスクもあります。専用ロッカーの整備ができない小学校では、置き勉を認めてくれないケースもあるようです。
3-1.教科書を購入するご家庭もある
教科書の内容が理解できれば基本的な学力がつき、学校のテストもスムーズに進みます。ただ置き勉を実施する小学校のなかには「子どもが教科書を学校に忘れてしまった」ということも少なくありません。そのため学校用と自宅用に2冊用意するご家庭も。
5月中旬ごろにお住まいの地域にある教科書供給所に問い合わせれば購入することができます。ただそこまで対応しているご家庭は少数派のようです。
3-2.教科書がないと不便
置き勉実施の小学校では、子どもが必要な教科書を忘れ宿題が進まないことがあります。親御さんが勉強を教えてあげるにしても、20年、30年前とは教科書の内容や教え方も大きく変化しており「先生と違うことを言っている」と子どもに指摘され、うまく指導できないかもしれません。
そんなとき、教科書があればそれを見ながら問題の解き方がわかりますし親御さんも「なるほど、今の教え方はこうなんだ」と納得できます。自宅学習は教科書がないと思うように進まないのです。
4-1.教科書完全準拠のワークブックを使う
もし教科書を学校に忘れてしまっても、自宅に教科書完全準拠のワークブックがあると便利です。単元名や単元のならびが一致しているので、もし教科書がなくても授業の予習・復習がしやすく、宿題も楽々。
「教科書を学校に置き忘れた」とわざわざ学校まで取りに行ったり、教科書なしで宿題をすませるようなトラブルがありません。
4-2.教科書ぴったりトレーニングで楽しく学習
教科書ぴったりトレーニングは今使っている教科書の内容に完全準拠。単元名や単元のならびが一致しており、さらに教科書に書かれた説明文をさらに詳しく解説しているのでわかりやすいのが特徴です。授業内容を理解したら練習問題で基礎固め。さらに応用問題と無理なくレベルアップできます。
単元が終わると「がんばり表」に「ぴったりシール」を貼って学習の進捗状況が一目でわかり勉強が楽しくなる工夫も。教科書の隣に教科書ぴったりトレーニングを並べて、教科書の内容を楽しく学んでいきましょう。
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